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発展途上国の現代化プロセスに関する中国の啓示

発表時間:2018-01-04 | 字体拡大 | 字体縮小

著者:胡鞍鋼 楊竺松 | 出所:『人民日報』(2017年12月04日)

  習近平氏は党の十九大報告では、次のように指摘した。中国特色のある社会主義は新時代に入り、中国特色のある社会主義の道路、理論、制度、文化が発展し続けることを意味し、発展途上国が現代化に進む道を拡大し、発展を加速しながら、自分自身の独立性を保ちたい国と民族に斬新な選択肢を与え、人類問題を解決するために中国知恵と中国方案を提供した。今、世界が直面する最大の難問は、発展問題だ。肝心なのは、発展途上国がいかにより良い発展を実現するかということだ。発展をいかに実現するかという根本的な問題に関して、中国の成果は中国を見本にし、中国方案は中国の知恵を示し、中国の貢献は世界全体に利益をもたらす。具体的に見れば、中国は発展の「中核」、発展の「策」、発展の「道」という三つの面から、発展途上国が現代化への道を探索するために重要なヒントを与えている。 

  発展の「中核」:人民を中心とする発展思想を堅持すること 

  習近平氏は、どうして人民の問題が政党、政権の性質を検証する試金石であるかを説明した。「人民の立場は中国共産党の根本的な政治立場で、マルクス主義政党が他の政党と区別する最も著しい印だ。」中国共産党は、誠心誠意人民に奉仕することを根本的な趣旨で、公のために立党し、民のために執政することを執政理念とし、発展問題に関しては、人民のために発展し、人民に依存して発展し、発展の成果を人民に共有させることを堅持している。現代化建設の「三段階」戦略の策定から、「二つの百年」奮闘目標と中華民族の偉大なる復興という中国夢の実現の提案まで、そのいずれは、中国共産党の堅実な人民立場を示している。 

  党の十八大以来、習近平氏を中核とする党中央は、人民立場を堅持し、人民を中心とする発展思想を形成、さらに発展させ、人民の根本的な利益の実現、維持、発展を発展の根本的な目標にし、人民利益の増進、人の全面的発展の促進を発展の出発点と立脚点にすることを堅持し、社会の公平と正義を維持し、人民の平等参加、平等発展の権利を保障し、発展の成果をより良く、より多くの人民全体に与え、人民が共同裕福の方向に向かって穏やかに進むように促進してきた。人民を中心とする発展思想は、人民の主体地位を充分に表し、中国共産党の人民至上の価値観を充分に表し、中国の発展が人民性に満ちている。そのために、中国の現代化は人民の現代化で、人民全体の積極性、主導性と創造性を呼び起こした。人民は現代化のプロセスにおいて、知恵を出し力を合わせて、共同建設している。それは、中国現代化の道が、益々広くなり、益々成功になる根本的な原因で、中国の現代化経験が発展途上国に与えた最も重要な啓示だ。 

  発展の「策」:中国現代化の道の選択 

  党の十八大以来、習近平氏を中核とする党中央は、革新、協調、グリーン、開放、共有の発展理念を提案し、中国の発展全局に関わる深刻な変革をもたらし、中国現代化道の全面的なグレードアップをけん引してきた。中国現代化の道は以下の三つの特徴を持っている。 

  新型工業化、情報化、都市化、農業現代化の同時発展を促進する。習近平氏からみれば、中国の現代化は西洋の先進国と異なっている。西洋先進国の発展プロセスは「直列式」だった。工業化、都市化、農業現代化、情報化は順次に発展し、今のレベルまでには二百余年かかった。中国は先進国を追い越し、「失った二百年」を取り戻すためには、「並列式」の発展プロセスを展開しなければならない。工業化、情報化、都市化、農業現代化を同時に展開することだ。党の十八大以来、工業化の面では、中国は、新しい科学技術革命と産業革命のチャンスをつかみ、革新駆動発展の戦略を実施し、科学技術の革新と技術の改造をさらに加速させ、先進製造業、ハイテク産業と戦略的新興産業を発展させ、国際競争力の持つ優秀な産業と一連の企業を形成し、新型工業化の道を歩んできた。情報化の面では、「インタネットプラス」行動計画を積極的に実施し、全社会が革新的創業のブームを引き起こすように促進し、情報経済が中国の国内総生産に占める割合は引き続き上昇し、新産業、新業態、新商業モデルは次々と現れてきた。都市化の面では、人間を中核とする新型都市化を推進し、人間の問題を解決することを新型都市化を推進する鍵とし、都市農村空間と産業配置の科学的な配置をより重視し、戸籍人口の都市化率の向上をより重視し、都市・農村の基本的公共サービスの均等化をより重視し、住みやすい環境と歴史文化の伝承をより重視し、人民の達成感と幸福感をより重視するようになった。農業現代化の面では、「三農」問題の解決を重点とし、新型工業化、情報化、都市化によって農業の現代化を促進し、農業に対する工業の反哺、農村に対する都市の支持、農業の強化によって、都市・農村の二元的構造を変更し、都市・農村発展の一体化を推進し、中国特色のある農業現代化の道を歩んできた。 

  インフラの革命を推進し、「発展の格差」を乗り越える。遅れたインフラは数多くの発展途上国が直面する難問で、乗り越えられない「発展の格差」だ。改革開放以来、中国はインフラ建設を行い、インフラ革命を実施してきた。1950年、中国鉄道の総里数はわずか2.18万キロメートル、高速鉄道の里数はゼロだった。2016年の年末までに、中国鉄道運営の総里数はすでに12.4万キロメートルに達し、その中、高速鉄道は2.2万キロメートル以上に達し、世界高速鉄道運営総里数の2/3を占めている。高速鉄道は中国の自主的革新と中国製造の「海外進出」の新しい名刺となった。2014年、中国高速鉄道の総里数は11万キロメートルを上回り、アメリカを乗り越え、世界第一になった。2016年の年末までに、13.1万キロメートルに達した。中国の主要な港のコンテナー取扱量も長年世界一だった。また、中国は一連のハイレベルの重大交通中枢工程を完成し、多節点、ネットワーク状、オールカバーの綜合的交通運輸インフラネットワークを形成した。交通インフラが経済社会発展に対する役割は、改革開放初期の「制約のボトルネック」から、「重要なサポート」へと転換した。インタネット時代に、情報インフラも重要なインフラだ。近年、中国がインタネット分野における優位性は益々際立ち、デジタル経済は中国経済の重要な成長ポイントになった。2000年、中国のインタネット普及率は1.8%だったが、2017年6月までには54.3%に達し、世界平均レベルの4.6%を上回った。中国のオンライン小売市場規模は世界第一になり、デジタル経済総量は2016年の年末までに22.6兆元に達し、GDPの30.3%を占め、国民経済の重要な一部になった。中国は世界最大規模の交通と情報インフラ建設を数十年も推進し続け、地区性、全国性市場規模の拡大と一体化を促進し、地区間の経済社会発展の格差を削減し、現代化プロセスを加速させ続けてきた。裕福になりたければ、「道」を作ろう。インフラの革命を発展の推進力とする重要な経験は、益々大きい正の外部性を現わしている。「一帯一路」の建設では、中国はインフラ連通を重点とし、発展途上国にインフラ建設の経験、技術設備、資金、人材を提供し、発展途上国が現代化への進展を加速させた。 

  民生の改善を推進し、人の現代化を全方位的に促進する。共産党が人民を導き、改革開放と社会主義現代化を建設する根本的な目標は、社会生産力を発展させることによって、人民の物質文化生活のレベルを向上し、人の全面的発展を促進することだ。習近平氏によると、我々のすべての仕事を検証できるのは、人民が本当に利益をもらえ、人民生活が本当に改善され、人民の権益が本当に保障されたかということだ。中国の現代化は人の現代化、人民の中で発展の動力を探し、人民に依存して発展を推進し、発展で人民に利益をもたらす。党の十八大以来、我々は人民が満足する教育を行い、国家財政性教育経費支出が国内総生産に占める割合は五年間連続で4%以上保ち、義務教育の普及率も高所得国の平均レベルを上回り、高校段階の教育と高等教育の入学率はいずれも中高所得国の平均レベルを上回った。健康中国の建設を推進し、住民健康レベルは全体的に中高所得国に仲間入りした。雇用の拡大を経済の持続的、健康な発展と民生改善の優先な目標とし、雇用優先戦略とより積極的な雇用政策を深く実施し、1300万人以上の都市・農村の新規雇用人数を実現する。社会保障制度改革を深め、都市・農村を覆う社会保障ネットワークをより緊密にする。生態環境を守ることは、生産力を守ることで、生態環境を改善することは、生産力を発展させることだという理念を持って、生態文明建設を推進し、グリーン的発展をより自覚的に推進する。貧困脱離の堅塁攻戦略を行い、精確な貧困扶助、精確な貧困脱離の基本的方略を堅持し、2020までに既存の標準における農村貧困人口の貧困脱離を実現し、貧困県の貧困脱離を実現し、発展途中国に貧困減少と削減の見本を見せる。中国の現代化は人民生活の品質を全方位的に改善し、人の発展能力を向上し、人の創造力を呼び起こし、人の全面的発展と社会の全面的進歩を促進する。 

  発展の「道」:中国現代化の道に関する方法論 

  現代化のプロセスでは、中国は、西洋国を乗り越えた。その重要な原因は、中国現代化が科学的な方法論を持っていることだ。 

  全国人民を団結できる強力な指導中核を形成する。中国が正確な現代化の道を見つかったのは、中国共産党の正確な指導があるからだ。習近平氏によると、共産党の誕生は、「近代以来の中華民族発展の方向と進展を深く変え、中国人民と中華民族の前途と運命を深く変え、世界発展の動向と構造を深く変えた。」強い指導者の中核を形成してからこそ、全国人民を団結し、民族精神を奮い立たせ、現代化を実現できる強い合力を凝縮することができる。 

  実況から自国の国情と相応しい発展の道を選択し、動揺せずに歩いて行く。習近平氏によると、靴が合うかどうかは履く人でしか分からない。中国が社会主義の道を歩くことは、中国人民が時代の巨大な変化の中で出した厳かな選択肢で、半植民地・半封建の旧中国という社会条件において現代化の道に向かって徐々に進む唯一の正確な選択肢だ。国によって国情が異なる。自国の国情に相応しい道を歩くことこそが、唯一の正確な道だ。正確な道を選んだら、動揺せずに歩んでいくべきだ。徘徊したら、躊躇したりしてはならない。代々の人は相継いで奮闘すべきだ。 

  自我革新の推進に取り組み、制度の生命力を保持する。「改革開放は、現代中国運命を決定する肝心な選択肢で、党と人民事業が時代を追いかける重要な宝だ。」と習近平氏が述べている。改革によってからこそ、中国制度は旺盛な生命力を保ち、中国の姿は巨大な変化を成し遂げたのだ。改革は革新的な工程で、制度・システムが環境変化への適応性を終始して保つように制度・システムを改善する。改革はシステム工程で、システムの構想を以って、科学的、系統的なルートに従い、改革を推進すべきだ。改革は長期的な工程で、時期によって目標、重点が異なるが、改革事業に果てがない。 

  国内と国際の大局を把握し、互恵・ウィンウィンの中で人類運命共同体を構築する。習近平氏は、人類運命共同体の重大命題を提案し、中国特色のある大国外交をけん引し、グローバルガバナンスシステムの改革を積極的に推進してきた。そのために、中国の現代化が平和、発展、協力、ウィンウィンの時代の流れに順応し、中国の責任感、グローバルリーダーシップの大国イメージが日増しに深く人の心に入った。中国は平和発展の道を歩み、平和の国際環境の中で自国を発展させ、自国の発展によって世界平和を促進し、世界に中国のチャンスをもたらし、世界の発展に強い正のエネルギーを注ぎ、各国人民に利益をもたらし、全人類に利益をもたらす。 

(著者の所属:清華大学国情研究院)

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