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我が国の主要な社会矛盾の変化を正しくとらえよ

発表時間:2018-01-03 | 字体拡大 | 字体縮小

著者:冷溶 | 出所:『人民日報』(2017年11月27日)

  習近平同志が行った党の第19回代表大会の報告は現在我が国の主要な社会矛盾を時代とともに前進して新たに言い表して、「中国の特色ある社会主義が新時代に入り、我が国の主要な社会矛盾はすでに人民の日増しに増大する素晴らしい生活への需要と不均衡で不十分な発展との間の矛盾に転化した」と指摘した。この重要な政治的論断を正しく認識し、とらえることは、我が国の社会の発展の歴史的位置づけを深く理解し、習近平同志を中核とする党中央の新時代条件の下で社会主義現代化強国の建設、中華民族の偉大な復興という中国の夢の実現に関する一連の重要な戦略的配置を貫徹し、実行する上で重要な意義がある。 

  我が国の主要な社会矛盾を科学的に分析し、冷静にとらえること、これが党は正しい路線・方針・政策を制定する重要な前提だ 

  重点を捉え、活動の全般を促進すること、これは唯物弁証法の請求で、わが党が革命、建設、改革の諸時期に一貫して提唱し堅持してきた方法論である。毛沢東同志は次のように指摘し、「矛盾の主要な側面と主要でない側面についての研究は、革命政党が政治上軍事上の戦略戦術方針を正しく決定する重要な方法の一つであって、すべての共産党員が気をくばらなければならないところである」。党と国家の事業をみごとに推し進めるには、我が国の主要な社会矛盾を的確にとらえなければならない。 

  これは素朴な哲学的道理であるだけでなく、党の歴史を深く掘りさげた総括でもある。新民主主義革命期、わが党は半植民地・半封建的中国の社会矛盾問題の全局を分析し、新民主主義革命の総路線と一連の方針・政策を制定し、新民主主義革命の勝利を獲得した。新中国が成立して、特に我が国の社会主義の基本制度を確立した後、党の第8回代表大会は次のようにはっきり指摘し、「わが国の国内の主要な矛盾は、もはや、先進的な工業国をうち立てようという人民の要求と、立ち遅れた農業国の現実との間の矛盾であり、経済、文化の急速な発展に対する人民の要求と、当面の経済、文化が人民のこの要求を満たし得ていない現状とのあいだの矛盾である」。この言い表し方はその時我が国の実状に合うものであった。だが、後に復雑な社会歴史的な原因により、この正しい論断は堅持することができなかった。党の第11期第3中全会後、わが党は我が国の社会主義初級段階の主要な矛盾を科学的に分析し、党の第8回代表大会の言い表し方を更に抽出して、「わが国社会の主要な矛盾は、人民の日増しに増大する物質・文化面の必要と立ち遅れた社会的生産との間の矛盾である」と提起した。これはわが党と国家の全般の活動を配置するために重要な導きを提供した。改革開放から40年来、正にわが党がこの主要な矛盾に基づいて正しい路線・方針・政策を制定して堅持したことこそ、我が国の社会主義現代化建設に巨大な業績を成し遂げた。 

  歴史が十分に立証されたように、党と国家の事業は順調に発展することができるかどうかは、われわれが社会の歴史的条件の変化に従って主要な社会矛盾を正しく認識しとらえることができるかどうか、この基礎をふまえて正しい政治路線と戦略・戦術を制定することができるかどうかと、密接に関わっている。我が国の社会の実状から出発し、多くの社会矛盾の中、矛盾の全局において主要な矛盾を鋭く把握するとともに、意識的に主要な矛盾をめぐって党と国家の全般の活動を配置すること、これはわが党は意識的にマルクス主義の矛盾の学説を運用して中国の革命、建設、改革の具体的な問題を分析し解決して成功した経験である。 

  主要な社会矛盾に関する新たな言い表しは我が国の現段階の客観的実状により決定されたのである 

  党の第19回代表大会の報告はの我が国の主要な社会矛盾の変化に関する新たな言い表しは、中国の特色ある社会主義の新時代に入り、我が国が新しい発展の歴史的位置付けに基づいたものであり、十分な現実的根拠がある。報告では次のようには指摘し、「わが国は十数億の人々の衣食の問題をしっかりと解決し、小康(ややゆとりのある生活水準)を全般的に達成し、小康社会の全面的完成を目前にしている。人民の素晴らしい生活への需要が日増しに多様化しており、物質的、文化的生活への要求がより高いものになってきているだけでなく、民主・法治・公平・正義・安全・環境などの面での要求も日増しに増大している。同時に、わが国は社会的生産力の水準が全般的に著しく高まり、社会の生産能力が多くの分野で世界のトップレベルに達している。そのため、発展の不均衡・不十分という問題がいっそう際立ってきており、すでに人民の日増しに増大する素晴らしい生活への需要を満たす上での主要な制約要因となっている」。こうした透徹した論述は、我が国の社会生産と社会の需要の新たな変化を深く反映した。それまでの「人民の日増しに増大する物質的、文化的需要と立ち後れた社会生産との矛盾」に関する言い表しは、すでにこうした変化された客観的実状を反映することはできなくなり、当然なことながら新しい概括を行わなければならない。 

  まず社会生産の面について。改革開放を通じてここ40年ほど急速に発展して、我が国の社会生産力のレベルが総じて著しく向上され、社会生産能力は多くの面で世界の上位に入って、我が国の長期にわたって見られた商品不足と供給不足の状況がすでに根本的に変わり、また「立ち後れた社会生産」と言うのがすでに実状に合致しなくなった。これは著しい変化であった。 

  社会の需要の面について。人民生活水準が著しく高まるに従って、素晴らし生活へのあこがれは更に強くなる。人民大衆の需要は多様化・多重化・多方面にわたる特徴が見られ、需要の分野と重心においてそれまでの物質的、文化的段階と範疇を超えて、「日増しに増大する物質的、文化的必要」だけ言っては、すでに如実に人民大衆の変わった需要を反映できなくなった。これも明らかな事実の一つである。 

  以上の両方とも次のことを物語っており、我が国の社会の発展の歴史的位置付けから考えなければならず、党と国家事業の発展の大局から出発して考え、人民を中心とする発展の思想から考えることを堅持し、我が国の主要な社会矛盾について新しい判断と言い表しを提起しなければならない。ここでは、我が国の社会主義初級段階の絶えざる変化する特徴を正しくとらえ、我が国の発展の段階的特徴を正しく認識し把握して、現段階で人民の素晴らしい生活へのあこがれ、期待と需要を満すことに影響を及ぼす主な要因をぴたりと見つけることがキーポイントである。各方面の情況を総合して分析し、党の第19回代表大会の報告は、発展の不均衡・不十分の問題がすでに人民の日増しに増大する素晴らしい生活の需要を満たすことを制約する主な要因となった。発展の不均衡の問題は、主に各区域と各分野での発展は不均衡で、全国発展水準の向上を制約していた。発展の不十分の問題は、主に一部の地方、一部の分野、幾つかの面でまだ発展不足の問題がまだあるし、発展の任務は依然としてかなり重かった。現段階、我が国の発展は不均衡・不十分が多くの面で現れている。たとえば、社会生産力から見ると、我が国はなおも多くの在来した、立ち後れた、ひいては原始的生産力があるだけでなく、生産力のレベルと配置はあまりアンバランスである。「五位一体(経済建設、政治建設、文化建設、社会建設、エコ文明建設)」の全体的配置を見ると、国家の各方面の発展を推進し、バランスのとれた発展、十分な発展を実現するにはまだ物足りなかった。都市と農村地域の発展を見ると、発展の水準に格差が依然としてかなり大きかったし、特に旧革命根拠地、少数民族、辺境、貧困地区の経済社会の発展はまた比較的立ち後れた。所得分配を見ると、所得格差は依然としてかなり大きかっただけでなく、農村にはまだ貧困から脱却されていない人口が4000数万もあり、都市部には多くの困難な大衆があった。これらは発展の不均衡・不十分の問題は互いに牽制しあい、多くの社会矛盾と問題をもたらし、すでに現段階の各種の社会矛盾の主要な根源となり、すでに主な社会矛盾の主要な方面となって、必ず精を出して認識し、解決しなければならない。 

  党の第19回代表大会の報告の現在我が国社会の主要な矛盾に関する新たな言い表しは、党の実事求是の思想路線を堅持し、マルクス主義の基本原理を我が国の現段階の具体的に実際と結合した成果であり、思想を解放し、事実に基づいて真理を追究し、時代とともに前進し、真実を求めて実践に励むことを堅持する科学的な判断である。 

  我が国の主要な社会矛盾の変化は歴史的なもので、党と国家の活動の全般に関わる重要な変化であってこれについて多くの新しい要求を提起している 

  我が国の主要な社会矛盾の変化は歴史的ものであり、党と国家の活動の全般に関わる重要な変化に関わるもので、これについて必ず正しい認識をもたなければならない。弁証法的唯物論・史的唯物論の方法論を堅持し、戦略的思考、革新的思考、弁証法的思考、法治の思考、最低ライン思考を堅持し、歴史と現実、理論と実践、国内と国際などの結合から考えて、正しい結論を得るべきである。 

  1、我が国の発展の主要な社会矛盾というテーマにしっかりと結び付けて考え、着眼点がずれてはならない。党の第19回代表大会の報告のこの新たな言い表しは我が国の主要な社会矛盾を言っており、わが国の経済社会の発展の主要な矛盾ではない。したがって、必ずわが国の社会の発展の歴史的位置付けから考え、新時代の我が国の主要な社会矛盾と主な方面をしっかりとらえなければならず、構想が狭くなってはならない。 

  2、唯物論の立場・観点・方法から出発して考えることを堅持しなければならず、現実的な社会運動からこの重要な判断を認識し、とらえなければならない。我が国の主要な社会矛盾を認定するには、抽象的な思想・観念、状況の言い表し、活動の要請を抜け出してこそ、得た結論が成り立ち、実践と歴史の検証に耐えられる。 

  3、全局の大所高所からの思考を堅持しなければならず、この主要な矛盾が解決したことで党と国家の事業の発展を引率し、導きする役割を果たすようにする。我が国の主要な社会矛盾に関する党の第19回代表大会の報告での新たな言い表しは、純粋な概念的変化ではなく、必ず各分野、各方面、諸般の取り組みの中で実行しなければならない。第18期代表大会以来党中央が取り組んだ重点的な活動としっかりと結び付け、現在党が人民を指導して取り組んだ事業としっかりと結び付け、現段階の我が国の社会矛盾の全般としっかりと結び付け、現在党と国家の事業の発展に直面する主要任務としっかりと結び付け、広範な人民大衆の願望と期待としっかりと結び付けなければならない。「五位一体(経済建設・政治建設・文化建設・社会建設・生態文明建設)」の全般的配置を統一的に計画することと合致し、「四つの全面(小康社会の全面的完成、改革の全面的深化、全面的な法に基づく国家統治、全面的で厳格な党内統治)」の戦略的配置に調和をとりながら推し進めことと合致し、新たな発展理念の徹底的実行に足並みをそろえ、党と国家の諸事業の発展推進の要請に歩調を合せて、人民の素晴らしい生活のあこがれに合致すべきである。 

  4、党と国家の事業の長期的発展からの思考を堅持しなければならず、この新たな言い表しは狭義の概念ではなく、短期的概念でもなくて、今世紀中葉までに2つ目の百年奮闘目標の実現に照準を合わせる時点だということを十分に認識しなければならず、かなり長い歴史的時期において役立つ概念である。この新たな言い表しは強い現実的で的を射たものと活動の方向性のあるものだけでなく、かなりの強い歴史的適応性と時間的広がりがある。 

  われわれは我が国の主要な社会矛盾の変化の重要な意味および党と国家の活動への新しい要請を正しく認識しなければならない。党の第19回代表大会の報告の要求に基づいて、「発展の推進の継続を土台に、発展の不均衡・不十分という問題を重点的にしっかりと解決し、発展の質と効率を大きく高め、経済・政治・文化・社会・生態などの面での人民の日増しに増大する需要をよりよく満たし、個々人の全面的な発展と社会の全面的な進歩をよりよく促さなければならない」。 

   わ国の主要な社会矛盾の変化が我が国の社会主義に置かれた歴史的段階に対するわれわれの判断を変えていない。 

   主要な社会矛盾が変わると、わが国の発展の全局に広範で深い影響をもたらさなければならないし、それを必ず全面的にとらえなければならない。党の第19回代表大会の報告は次のように指摘し、「認識しておかなければならないのは、わが国の主要な社会矛盾は変わったが、わが国の社会主義が位置する歴史的段階についてのわれわれの判断は変わっておらず、わが国が今もなお、そしてこれからも長期にわたって社会主義の初級段階にあるという基本的国情は変わっておらず、世界最大の発展途上国としてのわが国の国際的地位は変わっていない、という点である。全党は、社会主義の初級段階という基本的国情をしっかりと把握し、社会主義の初級段階という最大の現実にしっかりと立脚し、党の基本路線という党と国家の生命線、人民の幸福線をしっかりと堅持し、全国各民族人民を指導して団結させ、経済建設を中心とし、四つの基本原則を堅持し、改革開放を堅持し、自力更生・刻苦精励によって、わが国を富強・民主・文明・調和の美しい社会主義現代化強国に築き上げるために奮闘しなければならない」。 

  我が国の主要な社会矛盾の変化と社会主義初級段階の関係について、次のいくつの点を正しく認識してとらえるべきである。 

  1、我が国の社会主義初級段階とは社会主義の未発達段階で、経済発展水準が重要な役割を果たし、経済建設を中心として動揺しないことを堅持しなければならない。同時に、経済発展水準は別に初級段階を決定する唯一の条件ではないことを理解しなければならず、初級段階を社会の全体の発展水準と結び付けて見るべきである。党の15回代表大会の報告はこの問題を十分に解き明かした。これは、わが党の社会主義初級段階に対する認識が、一貫して単に経済発展水準という一つの要素から見ているのではなく、社会主義事業発展の全局面から見ているのであり、生産力と生産関係、経済基礎と上部構造、物質文明と精神文明、経済建設、政治建設、文化建設、社会建設、生態文明建設と党建設の各方面にかかわっている。 

  2、社会主義初級段階はかなり長い歴史的過程である。まさに多くの面でも変化が生じると同じように、この長い歴史的過程において、我が国の主要な社会矛盾も必ず社会の発展・変化に従うのである。だが、これらの変化は別に社会主義初級段階の基本的な国情が変わったことを意味せず、社会主義初級段階という歴史段階の中で生じる変化である。 

  3、我が国の主要な社会矛盾の変化を認識し、理解するには、社会主義初級段階の絶えざる変化という特徴を的確にとらえなければならない。党の社会主義初級段階の理論を堅持し、引き続き経済発展を推進するとともに、我が国社会の現れる各種の問題をより良く解決し、各事業の全面的発展をより良く実現し、中国の特色ある社会主義事業をより良く発展させ、人の全面的な発展、社会の全面な進歩をより良く推し進める。 

  要するに、党の第19回代表大会の報告の我が国の主要な社会矛盾に関する新たな言い表しの学習にあたり、この「変わる」と「変わらない」唯物弁証法を正しく理解するのは極めて重要である。 

  党の第19回代表大会の報告の中国の特色ある社会主義が新時代に入って、我が国の主要な社会矛盾の変化に関する深い論述は、習近平の新時代の中国の特色ある社会主義思想の重要な内容である。この重要な理論的革新は共産党の執政の法則、社会主義建設の法則、人類社会発展の法則に対する認識の更なる深めるであり、科学的社会主義に対する重要な貢献である。党の第8回代表大会が我が国の主要な社会矛盾に対する判断が大きな意義を持つと同様、党の第19回代表大会がこの新たな判断・言い表しは、新時代中国の特色ある社会主義事業の発展、最後に中華民族の偉大な復興という中国の夢を実現するために、必ず現実的、長期的な指導的役割を果たすにちがいない。 

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