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中国経済は明るい見通しを持ち

発表時間:2017-10-11 | 字体拡大 | 字体縮小

著者:劉誠 凴明 鐘春平 | 出所:『人民日報』(2017年09月17日)

  2012年、中国経済成長がギアチェンジして以来、中国経済が「中所得国の罠」に陥った声が時々聞こえてくる。中国の一人当たりの国内総生産は2010年までに4561ドルに達し、中高所得の国に仲間入りした。2016年に8000ドルを超え、中高所得国を明らかに上回ったが、高所得国にはまだ距離がある。中国は中高所得国から高所得国へと進む正念場にいるともいえよう。この時期に、「中所得国の罠」の本質と中国経済発展の見通しを正確に認識し、戦略的不動心を維持し、各種の妨害を排除し、高所得国に仲間入りするために重要な意義を持っている。 

  「中所得国の罠」の本質は、中所得国が発展中に直面する特別な困難 

  「中所得国の罠」は世界銀行が2006年の『東アジア経済発展報告』で最も早く提出した概念だ。その報告によると、より貧乏やより裕福な国にとって、中所得国の経済成長は比較的に遅いという。その後、「中所得国の罠」という概念は政界と学界に広く注目されるようになった。 

  その本質と言えば、「中所得国の罠」は厳密な学術概念より一種の統計現象だ。その主な内容とは、一つの国の経済が中所得段階に入った後、発展段階に関する特別な困難に直面することになる。低所得国と比べれば、低い労働コストの優位性を持っておらず、高所得国と比べれば、革新と技術の優位性を欠けているため、グローバル競争の中で劣勢にある。具体的な問題は次のような三つの面にまとめることができる。第一、労働力コストが向上し、優位性を持ったローエンド製造業の国際競争力が低下した。第二、革新能力が不足し、発展動力が弱まっている。第三、所得の格差が激化し、経済活力が低下した。それらの問題をうまく処理できなければ、中等所得国の発展を妨げ、発展の停滞段階に長期的に陥ることになってしまうかもしれない。 

  中国は「中所得国の罠」を乗り越える能力を持つ 

  中国が「中所得国の罠」に陥ると思われる主な根拠は次のようだ。1960年から2008年まで、101つの中所得国・地区の中では、13つの国が高所得経済体に順調に成長した。しかし、このような統計結果には説得力がない。確かに、数多くの中所得国が「中所得国の罠」の悩みを抱えているが、全ての中所得国が同じわけではない。するはいうに勝る。中国経済成長は世界主要経済体の前列に長期的に並んだのみならず、近年は革新型駆動発展戦略を実施し、所得の格差を縮める措置を着実にとり、経済の安定、健康な発展と社会の調和、安定をも維持した。それは「中所得国の罠」が語った発展停滞状態と異なっている。実際、理論の面でもデータの面でも、規範研究でも実証研究でも、中長期的な中高速成長を保つことができれば、中国はきっと高所得国に仲間入りすることを示している。 

  クロスボーダー比較と計量経済学の実証分析によると、4%の中長期経済成長率で、中国が高所得国に仲間入りすることができる。しかも、中国経済の実際の成長率は遥かに高い。中国経済成長率は8ヶ月連続で6.7%~6.9%を維持している。数多くの研究によると、未来10年、中国は依然として6%以上の年間平均経済成長率を保つことができるという。 

  国際比較研究によると、中所得段階で直面する特別な困難に有効に対応し、高所得段階に入るためには特別な条件を持っている。安定な政府、市場動向に相応しい経済政策、高質的な人的資本、対外開放、社会安定などの条件は、中国がいずれも持っているのだ。 

  未来、中国はきっと高所得国に仲間入りするだろう。研究、注目する価値があるのは、高所得段階に入る時間なのだ。中高速の成長を保つことは、高所得段階に入る肝心なことだ。そのために、まずは良好な経済発展環境を作り出し、中国を貶すような論調に左右されないことだ。次に、社会主義市場経済システムを改善し続け、長期的で持続的な発展のために良好な制度保障を提供する。そして自主的革新を強化し、技術進歩の貢献率と全要素生産率を向上する。最後は対外開放を深め、開放によって改革発展を促進すべきだ。 

(著者の所属:中国社会科学院財経戦略研究院)

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