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経済情勢の新変化を全面的、客観的にみる

発表時間:2017-09-25 | 字体拡大 | 字体縮小

著者:金里倫 | 出所:『人民日報』(2017年08月26日)

  最近、経済界の有識者が当面の中国経済情勢に関する分析と説明は異なっている。それは正常なことだ。ただし、全面的、且つ客観的な分析と判断をするためには、「事」によって「形勢」を論じるわけにはいかない。経済新周期に関する討論に対しても、境界線を適切に引くべきだ。 

  7月の下旬に開催された中央政治局会議では、経済長周期と構造の最適化とグレードアップの角度から、経済発展の段階的な変化を把握し、冷静な頭脳と戦略的不動心を維持すべきだということが言及された。その会議精神は非常に重要だ。 

  経済事業の主導権を握り、改革の発展をより良く計画するためには、大勢を見なければならない。しかし、方法論の面では、「形勢を把握」、「路線を明確に」してから、「能力を高める」べきだ。つまり、当面の経済情勢をはっきりと認識しながら、比較的に長い周期から中国経済の成り行きを観察し、いわゆる「路線を明確に」すべきということだ。 

  最近、「経済新常態」はすでにキーワードになったが、その真髄はどこにあるのか。一部の誤解を解消し、経済新常態を把握、適応するためには、さらに深く認識しなければならない。 

  党の十八大以来、多方面の変化に対して、中央は、中国の経済発展が新常態に入るという重大な判断を出した。その中核的な意義とは、成長率を一方的に求めてはいけず、高成長が長く続かないということだけでなく、より重要なのは、過去に経済を発展させてきた古い道はすでに通じなくなり、新たな発展の道を切り開かなければならないことだ。そのために、習近平氏を中核とする党中央は経済工作思想方法に対して重大な調整を行い、新たな発展理念を提出し、国民経済がより高質、より効率的、より公平、より持続可能な方向へと発展するように積極的に導き、中国経済発展のために方向を明らかにした。 

  近年、新発展理念を指導に、経済事業の各配置と一連の政策措置は大きく調整され、変更した。中国経済は新たな道を歩み、新しい成績を成し遂げた。このプロセスでは、中央が出した重要な判断、重要な調整と重要な政策は実践の検証に耐えられた。 

  中国経済は新たな道から歩んできて、どこまで行くのか。今、益々明確になったのは、新発展理念の指導のもとで、新たな道を歩み続ければ、より明るい未来を迎えるようになるに違いないことだ。 

  世界銀行の定義に従えば、高所得経済体の一人当たりのGNPは少なくとも12476ドルに達すべきだという。各方面の情況を統合して、簡単な定量分析をすれば、未来の三年~五年、ひいてはより長い時期、中国経済は6%~7%の成長を維持する基礎、条件、能力を持っている。それを前提に、中国の一人当たりのGNPは安定成長を保ち、1.2万ドル以上のレベルに達することもできないことはないだろう。 

  当面の経済情勢を具体的に分析するために、成長率だけでなく、構造、利益、品質、また経済運行の裏で起きる深刻な変化をも把握しなければならない。 

  まずは成長率を見てみよう。今年の上半期、中国のGDPは前年同期比で6.9%上昇し、前年同期と比べて伸び幅が0.2%上昇し、所期を上回った。それは、中国の経済運行が合理的な区間内にあり、安定さの中で好転する態勢を維持していることを表している。 

  また、企業の利益と住民の収益を見てみよう。今年の1-5月、規模以上の工業企業の主要営業収入と利益総額は前年同期比でそれぞれ13.5%と22.7%上昇し、前年と比べて伸び率がそれぞれ8.6%と14.2%上昇した。上半期、全国住民の一人当たりの可処分所得は12932元で、前年同期比で名目成長率が8.8%で、価格要素を控除すれば、実際成長率が7.3%だった。全国住民の一人当たりの財産純収入は1056元で、9.6%上昇した。 

  嬉しいことに、中国経済成長の品質が向上し、構造の最適化とグレードアップが加速し、成長の牽引力が系統的に転化している。その一、上半期、規模以上の工業戦略的新興産業の増加価値は前年同期比で10.8%、規模以上の工業ハイテク産業の増加価値は前年同期比で13.1%上昇し、規模以上の工業全体をそれぞれ3.9%と6.2%上回った。情報伝送、ソフトフェアと情報技術サービス業の増加価値は前年同期比で21.0%上昇した。 

  その二、経済成長の品質を計る重要な指標としての動労生産率は引き続き向上し、全社会動労生産率は約49135元/人で、価格要素を控除すれば、前年同期比で6.7%上昇した。生産能力利用率が明らかに回復し、その中、石炭、鋼鉄生産能力の利用率の向上が比較的に明らかで、関連産業の利益は高速成長している。 

  その三、上半期、新たな成長ポイントと牽引力が工業成長に対する促進力が拡大し、全国では、約1万軒の規模以上の新設工業企業は操業を開始し、規模以上の工業企業全体の2.6%を占め、工業成長に対する貢献率は17.6%に達した。 

  その四、消費は経済成長の主な推進力となった。最近3年、最終消費支出が経済成長に対する貢献率はぞれぞれ48.8%、59.7%と64.6%で、投資貢献率をそれぞれ1.9%、18.1%と22.4%上回った。今年の上半期、消費が経済成長に対する貢献率は63.4%で、投資貢献率を30.7%上回った。 

  その五、輸出の成長が加速している。上半期、中国工業輸出の引渡し価格は前年同期比で10.9%上昇し、前年と比べて伸び幅が10.5%回復した。全国の輸出入総額は19.6%上昇し、二年連続で低下する局面を一挙に逆転した。 

  その六、区域の協調的連動効果はしめじ始めた。「一帯一路」建設、京津冀協同発展、長江経済ベルト発展という三大戦略は深く実施され、貧困脱却攻略戦の効果が明確で、生態保護、環境管理は新たな進展を成し遂げた。 

  嬉しいことに、新発展理念と供給側の構造的改革は日増しに深く人の心に入り込んでいる。政府と企業の行為はポジティブな変化を示し、供給関係の実質的な変化を促進し、市場に対する自信の回復を推進し、経済成長の牽引力を強化している。 

  然し、海外のマスコミは、中国経済情勢のこれらの重要な変化に対しては、深く理解しなかったり、見て見ぬふりをしたりして、中国の経済成長をインフラなどの投資で促進された結果だと言い続けている。 

  経済分析と報道は、数字で語り、比較経済学の方法を応用すべきだ。そうでなければ、根拠がなく、人々を納得させることができない。 

  経済新周期をめぐる討論に対しては、謹厳な学術の態度、深い調査研究には賛同するが、概念から概念までの分析には賛同しない。また、学術性と新聞性の違いを認めるべきだ。境界線を適切に引き、「乱戦」をしてはならない。概念、言い方をマスコミで持ち上げることによって注目を集めたり、不良な影響をもたらしたりすることには特に賛同できないのだ。 

  当面の経済作業と言えば、経済情勢で積極的な変化が現れたからと言って、仕事の効果を過大評価し、ひいては盲目的に楽観的になってはならない。もう一方、経済運行に矛盾と問題が存在し、経済作業に難点が存在するから、自信、勇気と責任を欠如するわけにもいかないのだ。 

  中国経済情勢の新たな変化を全面的、客観的、冷静的に見ることは正確な態度だ。 

  当面、各地区、各機関は「四つの意識」を強化すべきだ。中央の関連会議の精神を真面目に学習し、供給側の構造的改革、実体経済を振興する戦略的意義を深く認識し、供給側の構造的改革という主線をしっかりとつかみ、総需要を適切に拡大し、所期に対するけん引を強化し、革新的駆動を深め、経済の安定、健康な発展を確保すべきだ。 

(本文は8月25日の『経済日報』を転載する) 

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