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一帯一路建設で経済発展と生態保護のウィンウィンを実現

発表時間:2017-08-04 | 字体拡大 | 字体縮小

著者:陳宗興 | 出所:『人民日報』

  「一帯一路」建設は時代の流れに沿って、発展の法則に適応し、各国人民の利益に一致し、明るい見通しを持っている。「一帯一路」建設に参加する国と地区が多く、その自然環境と産業基礎が異なるため、いかに地域の実情によって建設を展開し、グリーンと低炭素を終始して維持し、経済発展と生態保護のウィンウィンを実現するかは、深く考えなければならない重大な問題だ。当面、中国は区域の協調的発展、産業構造の最適化と科学技術の応用などの面から力を入れ、「一帯一路」建設で経済発展と生態保護が両々相俟って、「グリーン的シルクロード」をともに建設する科学的なルートを積極的に探らなければならない。

  生態回廊を建設し、協調的発展を実現

  「一帯一路」建設は人類運命共同体を構築する中国創造で、区域経済発展の重要な実践革新だ。現代、区域経済発展の大きな動向の一つは、伝統的な区域のグロース・ポールに基づき、総合的交通回廊に依存して都市グループと都市ベルトを建設することによって区域経済社会の全体的発展を促進することだ。たとえば、新ユーラシア大陸の中国段でいえば、すでに鄭州を中心とする中原都市グループ、西安を中心とする関中都市グループ、蘭州を中心とする河西回廊都市ベルトとウルムチ市を中心とする天山北麓都市ベルトを形成している。これらの都市グループと都市ベルトは所在区域の協調的発展の先導者となった。当面、現代交通ネットワークの発展、インタネット技術の普及、産業デジタル化とインテリジェント化の発展につれて、区域経済の発展は帯状に延びて、区域が連綿と続く発展の態勢を示している。「一帯一路」建設の推進は、区域の協調的発展をさらに促進するだろう。

  「一帯一路」建設では、区域発展の全体的配置は生態案内と環境保護を原則とし、人口、資源、環境の協調、経済利益、社会利益、生態利益の統合を展開し、開発の強度をコントロールし、空間の構造を調整し、生産空間の集約と効率、生活空間の住みやすさ、生態空間の清らかな景色を促進することによって、「一帯一路」を生態回廊にしなければならない。立体的な総合交通運輸回廊は、グリーン・低炭素建設、グリーン・低炭素運営と管理を堅持し、気候変化の影響を考慮に入れ、生物の多様性を保護しなければならない。取引市場の発展、産業園区の建設、都市計画の立地などは地理、地形、気候と環境などの条件を総合的に考慮し、科学と合理を求め、生態のボトムラインを堅守すべきだ。たとえば、「黒河・騰衝線」の西に位置する中国の西部地区では、年間降水量が400ミリメートル以下なのはほとんどが草原、砂漠や雪高原などの地域だ。その中、一部の地段がオアシスになり、都市建設に相応しく、経済発展を支える地域、人口の集積地となったが、ほとんどが孤島のような発展だ。現代交通運輸業の発展につれて、これらの地域は比較的に速い発展を成し遂げた。しかし、70年の人口調査によると、「黒河・騰衝線」の西の人工成長は遅れをとっているという。全体的にみれば、生態条件に制約され、中国西部地区の生態許容力が低く、大規模産業、大規模人口を集積する能力が弱い。国家主体機構区計画の中で、生態回復と保護を中心とする機構区はほとんどが西部地域にある。

  「一帯一路」建設を推進するために、異なる地区の自然条件の差異と環境条件の制約を十分に考慮し、産業と都市空間構造の非均衡性の特徴と法則を研究し、各地区の具体的な自然、経済、歴史、空間などの条件に従い、持続的可能と総合的許容力を重点に、異なる機能と規模の都市を計画、発展させなければならない。また、よい地理的条件と潜在力を持つ都市を区域性中心都市にし、中心都市に依存して、影響力の大きい都市グループと都市ベルトを構築し、区域の均衡的成長と協調的発展を促進する。

  生態産業を育成、持続的発展を実現

  経済建設と生態文明建設が協調的、統一的になるかは、何を生産し、いかに生産し、産業構造が合理的なのかによって決まる。産業構造を改善し、産業構造を科学的、合理的に設計すれば、「一帯一路」建設は持続的に発展できる。

  持続的発展の問題に関しては、古いシルクロードの開発と利用は中国に数多くの啓発と思考を残した。史書の記載によると、先秦から漢唐まで、黄河中流の黄土高原地区は植物が良好で、草原が広く、森林の被覆率が高く、農耕が発達していたが、ほとんどが河谷平原に集中していた。古いシルクロードが河西回廊に入ってから、年間降水量は400ミリメートルから徐々に減少したが、祁連山脈の融解水が補充しているため、漢代の開発により有名な「河西四郡」になった。西域に行けば、年間降水量は50~200ミリメートルで、主に高山氷河の融解水で様々なオアシスを形成し、住民はほとんどが遊牧民族だ。しかし、駐屯軍、屯田などの活動が激化し、西部人口が大量に増え、森林を壊して荒地を開墾し、草原を農地にすることで土地が砂漠化し、農耕と粗放な灌漑法で水資源が枯れるようになった。資源の減少で部族の間、上下流の間、地域間の資源をめぐる戦争が激化したため、オアシスが消え、湖が枯れて、都市が滅ぼした。実際、比較的に良い生態条件を持つ地区でも、生態のレッドラインを超える開発と利用を展開してはならない。そうしなければ、ひどい効果をもたらす。それも歴史によって何度も証明された事実だ。

  歴史からみれば、生態が弱い半乾燥地区では、産業の発展、都市構造は明らかに「水に近づく傾向」を持っている。ある意味では、水はオアシスの規模を決定し、産業の発展を決定し、都市の盛衰を決定する。当面、科学技術はかつてない進歩を成し遂げ、人類が自然を改造し、自然を利用する能力が大幅に向上した。昔と比べてより大きな区域で資源を調整し、経済を発展し、生産方式を革新し、産業構造を改善することができるが、生態のボトムラインを依然として堅持し、天人合一、道法自然の理念に従い、自然を尊重し、自然に順応し、自然を保護する生態文明理念に従わなければならない。そのために、「一帯一路」建設では、生産産業を力強く育成し、持続可能な発展を実現すべきだ。

  生態産業は生態許容力と資源に基づき、生態技術と循環経済技術を利用して構築した効率的な生態プロセス、調和な生態機能を持つ産業だ。生態産業は生産、流通、消費、回収、環境保護などを結合して、異なる業界の生産工芸をも整合して、生産基地と周辺の環境をすべての生態システムに取り入れて統一的に管理し、資源の効率的な利用と有害廃棄物の系統外へのゼロ排出を求める。たとえば、生態農業はシステム工程と現代科学技術方法を利用して作り出した総合的農業生産システムだ。ハイテク技術を利用して、廃棄物の処理技術、水中培養技術、害虫総合防除技術、生物農薬開発と応用技術、調法施肥技術、良種育成繁殖技術などを伝統的な農業と結合して、汚染を減少し、化学の使用を削減し、農業生態環境の安全と安定を保障し、農業生産システムの良性循環を実現する。また、生態工業はハイテクを利用して作り出された多層的、多構造、多機能の総合的工業生産システムだ。それは廃棄物の資源化、製品化、廃熱廃棄のエネルギー化を実施し、循環生産と集約経営管理を実現する。当面、世界で益々多くの国家は生態産業園を構築し始めた。中国は各国の長所を取り入れ、研究を強化し、総合的に運用し、生態産業園を積極的に建設し、グリーン的産業構造を育成する。「一帯一路」建設では、当地の経済社会発展の計画と空間戦略計画を結合して、生産農業を指導に、産業構造を統合し、産業要素結合の最適化を推進し、整合共生な産業クラスターを育成し、現代循環産業、生物質産業、省エネ・エコ産業、新興情報産業、新エネルギー産業などの生態産業に力を入れて発展させなければならない。

  生態産業園の計画と建設では、次の方面をしっかりと実施しなければならない。一、グリーン的発展の中長期行動計画を確定する。園区発展の目標、重点と段取りを明確にし、区域経済発展の品質を向上し、資源エネルギーの効率的な利用を促進し、汚染排出の減少と生態環境の保護を実現する。二、グリーン的革新システムを構築する。園区の革新型駆動発展戦略を積極的に実施し、理念の革新、科学技術の革新、管理の革新を堅持し、活力に満ちるグリーン的科学技術仕事のメカニズムの構築を加速し、科学研究と人材育成を有機的に結合する知識の革新的メカニズムを積極的に構築し、科学技術成果の転化を加速し、科学技術成果の応用範囲を拡大する。社会の力がグリーン的技術を投資するように積極的に牽引し、グリーン的製品の開発と普及に参加し、産学研結合の創業システムを構築する。三、規程制度と法規政策のシステムを改善する。現代企業の制度、グリーン的金融システム、人材導入と育成制度などの面で完全なシステムと総合的な付随施設を持つ制度システムを構築し、生態産業の発展を促進する。

  科学技術の革新を強化し、グリーン的発展を実現

  科学技術は道具と手段として、経済の高速成長を一方的に求める伝統的な工業文明は生態環境の悪化を激化させた。しかし、人類がグリーン的発展理念を樹立し、科学技術によって資源とエネルギーが合理的に利用され、環境の汚染を有効に減少し、生態の均衡を促進し、グリーン的発展を支える肝心な要素となった。「一帯一路」建設では、中国は特に先進的で適用できる技術の普及と応用を重視し、グリーン的発展を実現する。

  たとえば、省エネとエコ新技術を開発、応用し、生態住みやすい都市を建設する。「一帯一路」沿線の生態の弱い地区では、産業と都市の不当発展は環境の危機をもたらした。そのため、これらの地区の都市は、省エネ・エコなどの新技術の応用を奨励し、生態住みやすい基準によって都市を計画・建設すべきだ。住民の生活用水、農業用水と工業用水の水節約技術と措置を普及し、汚水再生利用能力を向上し、再生水などの非常規水源を多ルートで開発し、分質供水を実施し、再生水を農地の灌漑、生態緑地の維持と河流の補給に利用され、水資源の循環的利用を最大限に実現する。省エネの理念を貫き、建築の中では生態省エネ技術と製品を普及、応用し、省エネ材料を利用し、建築の保温と断熱、自然的な風通し、採光などの省エネ措置を実行しなければならない。

  また、エネルギーの新技術を積極的に普及し、伝統的なエネルギーの使用効率を向上し、新型エネルギーの発展を奨励する。「一帯一路」沿線地区の石炭、石油、天然ガスなどのエネルギーの貯蔵が豊富で、伝統的なエネルギーの重要な生産基地だ。エネルギーの新技術を開発、普及し、石炭開発の効率と石油ガス資源の採収率を向上し、資源の浪費、生態環境の破壊のような古い道を歩んではいけない。「一帯一路」沿線地区の風力エネルギー、太陽エネルギーなどの優位性を発揮し、先進的な技術を開発、応用し、風力発電、太陽光発電のビジネス化の運営を推進しなければならない。

  また、生態管理と修復技術を応用し、生態システムを保護する。「一帯一路」沿線の一部の地区は降水量が少なく、砂漠ばかりの地区もあり、生態システムが弱くて、生態管理と修復に対して強い需要を持っている。水土保持管理、砂防止、アルカリ性土壌管理、生態応急水補給などの自然環境修復技術を全面的に普及し、生態システムの安全性を維持する。生物多様性科学研究を展開し、生物安全支援技術、生態修復技術、生態システム監視・測定技術などの肝心な技術の研究と普及・応用を展開し、沿線地区の生物多様性を保護する。

  (著者は第十一回全国政協の副主席、中国生態文明研究と促進会の会長)

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