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炭素排出制約下の経済成長仕組みを研究

発表時間:2017-07-18 | 字体拡大 | 字体縮小

著者:靳祥鋒 任棟 | 出所:「光明日報」

  ここ数年来、我が国は気候変動に積極的に対応し、エネルギー、炭素排出総量と強さの2つ規制行動を実行し、2030年までを二酸化炭素排出のピークとするとともに、できるだけ早く排出ピークに達する戦略目標を打ち出したことで、経済成長の直面する内外環境がいい気な変化が生じた。炭素排出の経済成長に対する影響を研究する際、次のことを容易に発見され、主流的な経済成長モデルにおいて炭素排出制約の経済成長に対する影響を考慮していなかった。伝統的な分析では、世界の炭素排出削減の背景の下、もしその他の条件が変らずに維持して、短期内に炭素排出制約は潜在的経済成長率に対して不利な影響を及ぼすとあまねく考えている。だが、世界が環境問題への関心が引き続き高まり、理論と実践においても異なる方面でより長い期間における炭素排出制約の影響の要因及び経済社会発展に対するの影響の伝導仕組みを考慮している。

  概念として、炭素排出制約は経済成長に対して発生する直接効果が、主として炭素排出水準と炭素排出総量を減らす条件の下、経済成長のルーティング(道筋)がそれに従って変わり、それ以後の経済成長潜在力の発掘はエネルギーの利用効率の向上に力を入れように転じ、GDP1単位当たりのエネルギー消費量と二酸化炭素排出量に連動する経済成長の向上を目指す。したがって炭素排出削減制約の経済成長に対する影響は2種類の異なるルーティング・仕組みを構築することができる。

  仕組み一、産業の構造調整を通じて、さらに資源のよりよい配置を推し進め、炭素の「構造的排出削減」を実現する。つまり、有限な資源の最適化を通じてGDP1単位当たりのエネルギー消費量と二酸化炭素排出量更に低い分野に配置し、それによって経済構造の最適化と炭素排出削減の二重の目標を実現する。

  仕組み二、産業内部の技術の高度化を通じて生産効率を向上させて、資源の利用効率を高めて、炭素の「効率的排出削減」を実現する。こうした仕組みの下、資源構造は最適化配置をせず、生産技術水準と技術効率の向上によって、既存の資源の配置条件の下、GDP1単位当たりの炭素の排出量削減と内包的経済成長を実現する。

  上述の分析に基づいて、筆者は炭素排出の制約条件を主流の経済成長の分析モデルに組み入れることができると思い、すなわち産業、生産要素の構造的調整と生産技術の進歩、生産効率の向上の効率的調整を経済成長のモデルの中に組み入れることができ、一歩進んで影響を及ぼすカギとなる要因をコントロールし、炭素排出の制約の下で経済成長が最適化する理論的な成長ルーティングに収斂する変化的特徴をシミュレーションし、解析する。その中で、仕組み一は、炭素の制約を、資本、労働の項にかけ、炭素の制約が産業構造の最適化調整を促進し、生産水準の向上を体現している。仕組み二は、炭素の制約をすべての要素の生産性の項にかけ、炭素の制約が技術革新を促進し生産性を高めることを体現している。筆者は研究の特徴と研究目標に基づいて、炭素排出の制約の下でバランスの取れた成長ルーティングと炭素排出制約のない条件下で成長ルーティングの差異性を十分に考慮し、経済成長R―C―K(Ramsey―Cass―Koopmans Model)モデルを構築した。R―C―Kモデルはイギリスケンブリッジ大学の数学者と論理学家F. Ramseyから1928年12月が打ち出して立ち上げられ、現代マクロ経済学研究における重要な応用モデルとなった。R―C―Kモデルが研究の主軸とする問題は異時点資源配置であり、確定された条件の下で最も最適化する経済成長ルーティングを分析するとともに、最適化のルーティングに満足する異時点条件を導き出す。異なる炭素排出制約強度の下でバランスの取れた成長のルーティングの動態的変化の過程をシミュレーションして、次のような重要な結論を発見することができる。

  第一、炭素の排出制約が変化しない場合、炭素排出制約の有無が安定状態での生産水準に対してより大きな異質的影響が生じた。短期間に、炭素排出制約の下で生産水準が炭素排出制約のない条件の下より低くて、この効果をもたらした現実的な解釈として、炭素排出するマクロ的調節する役割により、短期において一部の立ち後れた生産能力、運用効率のより低い要素を市場から排除されて、それによって短期間に生産水準の低下につながった。炭素排出制約政策の安定した推進にしたがって、安定した生産水準の着実な成長が見れるとともに、徐々に炭素排出制約のない水準を上回って、上昇幅が大きくなる傾向を呈する。これは長期にわたって見れば、炭素排出制約を与えて経済成長の促進に役立つとともに、産業構造の最適化調整、資源の最適化配置と技術的進歩、生産性向上などの効果・仕組みにさらなる高い経済成長の安定状態の水準につながることを示している。

  第二、炭素排出制約が変わり、かつ炭素排出制約がもたらした技術的進歩の向上率が構造調整による減速率を下回った場合、シミュレーションした安定状態の生産水準が初期段階の炭素排出制約の変わらない場合の生産水準を上回る。だが長期的に見ると、政策の変化は「悪化傾向」で、その生産水準が炭素排出制約のない場合の安定状態下の生産水準より高くなるものの、炭素排出制約が変わらない場合の安定状態生産水準を下回る。炭素排出制約は炭素排出削減の物理の特徴に束縛されて、粗放型経済体が集約型へパターン転換の初期において、炭素排出削減の度合いが比較的に大きく、潜在的削減する余地が比較的に大きいが、すべてのエネルギー1単位あたりの転化が物理的恒常性が存在し、終始この過程を続くことができるわけがないので、仕組み一で炭素排出削減目標を実現するには炭素排出削減の余地がだんだん小さくなりつつある。

  第三、炭素排出制約は変わり、かつ炭素排出制約がもたらした技術的進歩の上昇率が構造調整の減速率を上回った場合、シミュレーションした安定状態の生産水準が初期段階の炭素排出制約の変わらない場合の生産水準を下回る。だが長期的に見ると、政策の変化は「好調に向かい」、炭素排出制約の変化がもたらした生産水準の向上が炭素排出制約のない場合の安定状態下の生産水準より高くなるだけでなく、更に炭素排出制約の条件が変わらない場合の安定状態下の生産水準を上回る。したがって、長期的に見ると、炭素排出制約の実施は真に生産水準の向上に対して肝心な役割を果たすのは仕組み二であり、新技術、新しい発明の絶えず運用に従って、技術的進歩、生産性向上などの面でますます多くの炭素排出削減余地をもたらし、炭素排出制約がもたらす技術的進歩、生産性向上は経済の長期成長の主要な原動力の源である。

  比較してみれば、炭素排出削減制約の役割・仕組み一と仕組み二はすべて安定状態下で生産水準に対してより大きな影響を及ぼすが、仕組み一において産業構造の調整には終結点があったが、仕組み二において技術的進歩がとどまることがないのである。したがって、炭素排出制約の第一効果・仕組みの影響力がだんだん小さくなるが、炭素排出制約の第二の効果・仕組みの影響力がますます大きくなり、仕組み二の技術的進歩の役割を十分に発揮して、更に経済システムの安定状態の下で生産水準がより高い安定状態の値に達するのに有利である。筆者は次のように考え、炭素排出制約政策の実施は産業構造、自主革新、固定資産投資、経済の輸出志向型などの経済成長の有利な要因に内在的な影響を及ぼすことができ、経済発展の新常態(ニューノーマル)の下で経済の低炭素成長へのパターン転換を実現する。したがって、科学技術革新、産業の構造調整、財政金融の改革と管理監督評価システムなどの面の関連の取り組みを総合的に推し進めなければならない。1、科学技術イノベーション駆動型低炭素発展とう核心エンジンを強化して、低炭素の科学技術の自主研究開発と導入・消化・吸収を強化、関連成果の転化・応用を急ぎ、低炭素科学技術イノベーション評価・奨励メカニズムを確立し、革新に頼って在来産業の最適化・高度化を推し進め、低炭素成長を支え、導く。2、ハイエンド・高効率・低炭素・グリーン現代産業体系を築き、徐々に低炭素成長と産業構造高度化のウィンウィンの実現する道筋を探求して、産業構造の合理、高級化と低炭素化の調和・統一を実現する。3、低炭素発展をさせる財政・金融体系を充実させ、財政・金融政策が経済発展方式の転換の方向付け機能を強化し、炭素排出権、汚染物質排出権、エネルギー使用権、水の使用権などの収益権および知的財産権、予期グリーン収益抵当などの保証方式の採用を模索・探求して、グリーン金融の保証ルーとを広げる。4、「GDPで勝負」する治績の考課・評価仕組みを見直して、低炭素GDP採算体系の確立・充実化を急ぎ、経済の低炭素成長の促進の考課・評価仕組みと奨励仕組みの構築し、治績考課・審査と経済、環境、資源、生態、社会の持続可能な発展と統一して、低炭素経済の発展目標の実現を確保する。

                                (作者部門、靳祥鋒、天津大学管理と経済学部  任棟、山東省マクロ経済研究院)

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