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「一帯一路」のためにリスクの制御できる金融保障システムを提供する

発表時間:2017-07-18 | 字体拡大 | 字体縮小

著者:李卓 阮真 | 出所:「光明日報」

  インフラ建設と相互連結は「一帯一路」建設の核心内容であり、融資問題の解決は「一帯一路」建設を展開し、企業の「海外進出」を推進する肝心な要因である。「一帯一路」建設は投資の需要が大きくて、投資協力のルートを広げるには「一帯一路」の多層化した金融支援システムを発展させる必要である。それ以外に、「一帯一路」沿線の地政学的および経済の複雑さから金融システムのリスク管理は客観的に要請されている。

  2013年「一帯一路」提案が打ち出されてから今日まで、国際的な、地域的なおよび国内の金融機関は力を合わせて「一帯一路」の発展を後押しして、人々の注目を集める成果をあげた。まず、銀行、基金と保険などの金融部門はサービス機能を積極的に果たした。2016年末まで、合わせて9社の中国資本銀行は26の「一帯一路」の沿線諸国で62社の一級機関を設置し、そのうちには、18の子会社、35の支店、9の代表処(駐在員事務所)が含まれる。国家開発銀行は開発的金融の優位と主力銀行の役割を発揮し、「一帯一路」建設のために累計1682億ドルを貸し出して、中国とカザフスタンなどの8ヵ国の二国間協力計画およびの中国・モンゴル・ロシアなどの3つの経済回廊計画を引き受けた。我が国の「一帯一路」建設の推進のために、特に設置された中長期開発投資機関であるシルク・ロード基金」が経済貿易協力と二国間、多国間で相互連結するための融資の支えを提供する趣旨を基づいて、現在すでに15のプロジェクトの契約を締結して、承諾した投資額が累計60億ドルに達し、関連プロジェクト投資総額が800億ドルを上回った。2013年から今まで、我が国の唯一の政策的保険会社中国輸出信用保険公司が「一帯一路」沿線諸国を支援した輸出と投資が4400億ドルを上回って、中央アジア天然ガスパイププロジェクトなどの様々な「海外進出」1097項目の保証を引き受け、累計で企業と銀行に賠償金16.7億ドルを支払った。

  「これらの新型金融メカニズムは世界銀行などの伝統的多角的金融機関とがそれぞれ重点をもたせて、相互に補完し合い、区切りがはっきりして、一応の枠組みができた「一帯一路」の金融協力ネットワーク」となった。習近平主席が「一帯一路」国際協力サミットフォーラムの開幕式におけるスピーチは金融が「一帯一路」に奉仕する発展原則と展望の方向付けを示した。それぞれ重点をもたせる――銀行が信用貸付の支援を提供し、基金が投融資機能を発揮し、保険がリスク補償を提供して、それぞれ機能を果たし、職責を尽くす。たとえば、中国輸出入銀行は「一帯一路」特定項目貸出限度額(1000億元に相当する)と「一帯一路」インフラの特定項目の貸出限度額(300億元に相当する)を設立し、「一帯一路」融資に対して支援の度合いを大きくした。相互補完――異なる部門間の相互補完、異なる業種間の相互補完、政策融資と商業融資の相互補完、国際と国内の相互補完。たとえば、中国輸出信用保険公司と工業情報化部は「「工業通信業の『海外進出』推進、『一帯一路』提案の実施」協力覚書を締結して、積極的に工業通信企業の直面するリスク問題と融資の問題を解決している。区切りがはっきりする――分業が明確であるだけでなく、連動して力強くなくてはならない。たとえば、中国財政部とアジア開発銀行(ADB)、アジアインフラ投資銀行(AIIB)、欧州復興開発銀行(EBRD)、欧州投資銀行(EIB)、BRICSの新開発銀行、世界銀行グループの6社のマルチの金融開発機関が「一帯一路」提案下の関係分野で協力を強化する合意書を締結した。一応の枠組みができた――参与した機関は更に広範で、協力した分野は更に広がり、協力の金額がより大きくなり、国際上の影響は更に広くなり、成果は更に明らかである。たとえば、中国は発起国として、2015年正式に設置されたアジアインフラ投資銀行(AIIB)はすでに77ヵ国の正式の構成国を持ち、「一帯一路」参与国の9つのインフラプロジェクトのために17億ドルの貸出を提供した。

  習近平総書記は「一帯一路」建設・推進の取り組み座談会で次のように指摘して、「一帯一路」建設に奉仕し、長期・安定・持続可能な、リスクコントロールのできる金融保障システムを構築する。投資はリスクに伴う。「一帯一路」はおよぶ地域が広大で、政治制度、経済発展の水準の差異により、各国のリスクが異なる性質が見られ、全体のリスク水準は低くない。リスクのが具体的に区別から見ると、政治面――政治と安全情勢は激動しつつあり、国別リスクは上昇している。一部の発展途上国の地政学リスクが比較的高く、政局が安定性に欠け、政策が変わりがちである。経済においては――経済発展の水準がアンバランスである。新興国や転換期にある国々が外部リスクに防御する能力が比較的弱く、マクロ政策の持続性が比較的弱くて、長期にわたる安定した投資環境は形成しにくい。沿線国との多種類の通貨業務にはより高い為替変動リスクが含まれる。運営環境は――全体としてインフラが立ち後れ、行政の効率がより低い、法体系が整っていない。沿線諸国は東西文化の交差・融合地域にあり、宗教、民族、人種の矛盾と衝突が突然発生しがちで、多様性、複雑化、長期化になる特徴を呈する。こうした条件の下で、如何にして「一帯一路」に奉仕する長期的かつ安定的、持続可能な、リスクコントロールのできる金融保障システムを構築するか?

  まず、「沿線諸国」の間では政策協調ドッキング仕組みを設置すべきである。「政策協調」は、災いを人に押しつけないこと、これは国際金融危機に対応する重要な経験である」。「発展の促進とリスクのコントロール」は各国との長期にわたる発展に密接に関わっており、各国は自国の安全および国際と地域組織が自身の発展によって制定されたリスク防御・抑制政策がそれぞれ特色があるが、目標が合致し、多くの合い通じる結合点があり、相互補完、相互促進することができ、協力連動した発展を実現することができる。小異を残して大同につき、リスク防止の共通利益を基礎として、「沿線諸国」は方案づくりの協力から着手すれば、協力行動の実行に有利で、政策・協調の形成、計画のかみ合せに役立ち、発展融合、利益共有の局面を形成する。各国がそれぞれに双方の政策をドッキングして、「一帯一路」の沿線諸国ないし更なるグローバル的、より大きな範囲内で経済の要素と発展の資源を統合してこそ、複合力を形成し、積極的な外部的効果を生みだすことができる。

  その次に、リスク管理と制御を国家建設体系に組み入れる。リスク管理を我が国の渉外安全の擁護、我が国の海外の経済利益の保護の重要な取っ手とする。専門の「一帯一路」リスク管理委員会を設置し、海外投資・経営の国別リスクを統一的に管理し、関連部門、政策的金融機関の関連取り組みを統一的に調整することを考えることができる。これと適応して、リスク管理メカニズムで国外の投資協力リスクに対応し、「一帯一路」建設のリスク管理コントロールなどの取り組みを国務院の「海外進出」部門合同会議「一帯一路」建設指導グループなどの仕組みの重要な研究課題とすることができる。できるだけ早く権威のあるリスク評価システムを確立し、積極的に世界諸国リスクデータベースを整備し、我が国の企業と金融機関の「海外進出」のために国別情報とリスク早期警報サービスを提供する。

  最後に、輸出信用保険のリスク保障の役割を発揮する。「一帯一路」沿線の錯綜複雑なリスクの問題は、ミクロ経済の主体自身だけでは効果的に解消することができず、国家が政策的保険の支援が必要である。国務院の関連文書、政府活動報告は何度も提起したように、輸出信用保険を強化して充実させ、輸出信用保険の規模とカバーエリアを拡大し、大型のプラント輸出の融資に対して必ず保険をかけることとする。同時に、政策的輸出信用保険仕組みを通じてリスクを管理・抑制し、対外貿易の発展を促進することはWTOを含む国際ルールの容認する政策的措置である。したがって、一般的に言えば保険はリスク回避の必要に適応して生れた金融手段であり、輸出信用保険は国家財政を後ろ盾に、「一帯一路」建設に参与する中国企業と金融機関のぶつかった政治あるいは商業的リスクを分散して、代替できないリスク保障と融資促進の役割を発揮する。ここ数年来、政策的保険機関は国家発展戦略とのドッキングで、短期と中長期輸出信用保険、海外投資保険・信用保証業務・信用情報の評価、国内貿易信用保険と売掛金管理を含める一連のサービス体系を整備した。「一帯一路」プロジェクトのさらなる展開に従って、輸出信用保険の製品とサービスのレベルアップを急ぎ、輸出信用保険の経営管理と制度の刷新を推し進め、引き続き「一帯一路」建設のためにサービスを提供する。

                                                                                    (作者部門、武漢大学経済管理学院)

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