ご意見・ご感想

新任期の党中央が国家統治(ガバナンス)への6つの「重視」

発表時間:2016-06-30 | 字体拡大 | 字体縮小

著者:劉東超 | 出所:光明網―理論チャンネル

  国際情勢の絶え間ざる変化とグローバルガバナンス方式の迅速な変化に従って、国内の社会状況の全般的発展・変化と矛盾の枠組みが徐々に調整され、党の第18回大会以来、習近平同志が総書記とする党中央の国家統治(ガバナンス)方式は絶えず最適化されてきた。これは党の第18期三中全会で「国家統治(ガバナンス)体系と統治(ガバナンス)能力の現代化」と述べている。比較する視野の中で、この方式の特徴は6つの「重視」で表現することができる。

  1、トップダウン設計をより重視する。改革の全面的深化に言及する際、習近平総書記はこれは一つの複雑な系統的事業であり、トップダウン設計と全体計画を強化し、各改革の関連性・系統性・実行可能性の分析を強化する必要があると指摘した。また主な改革措置を基本的に決めた上、各分野の改革の関連性、各改革措置の整合性を深く分析し、改革措置の実行可能性を十分に論証し、改革の全面的深化における重要な関係をしっかりと把握し、そうすることにより、諸改革措置が政策の方向性において互いに協同し、実施の過程において互いに促進しあい、実効果において相乗作用を生むようにしなければならないと特に強調した。まさにこうした思想の指導した下で、中央は改革全面深化指導グループを設置し、改革の総体的設計、統一的協調、全面的推進、実施の督促(上の者が下の者に励行させる)を担わせることを打ち出している。重要な分野において、党中央もトップダウン設計を非常に重視する。たとえば、安全分野において、中央は国家安全委員会を設立して、国家の安全保障にかかわる重要な事項と重要な仕事の統一的協調をはかる。

  2、制度整備をより重視する。制度は社会生活における個人の行動と集団の行為のモデル、構造と手続きの規範化をはかるもので、その際立っている特徴は安定性と恒常性である。変革している中国社会にとって、制度背日はとりわけ重要である。これは前段階の改革成果をしっかりと定型化させる必要な手段であり、今後改革を導く力と規範化をはかる力である。新任期の党中央は社会生活の各方面の制度建設を重視し、その中で最も重要なのは法律制度の建設であり、その際立っている表現は党の第18期4中全会で採択された「改革の全面的深化における若干の重要問題に関する中共中央の決定」である。この決定が我が国で完備する法律規範体系、高効率の法治実施体系、厳密な法治の監督システム、力強い法治の保障体制、整った党内法規体系を形成することを強調していること、これは疑いもなく社会生活に及ぶ最も広範な深層的制度建設であり、これから作用を発揮するであろう。

  3、人員育成をより重視する。人員育成は多くの面と局部に及び、その中で最も際立っているのは指導幹部陣の人員育成である。この幹部陣は党と国家の力の「礎」と築き、党と国家の事業の盛衰成敗に関わる。新任期の党中央は指導幹部の人員育成を非常に重視する。「「八項目規定(大衆路線の徹底、仕事における無駄の抑制など)」の公布・実施、「四つの悪風(形式主義・官僚主義・享楽主義・贅沢浪費の風潮)」の是正から、大衆路線教育、「三厳三実(厳しく身を修め、厳しく権力を用い、厳しく自らを律すること[三厳]と、計画は現実的に立て、事業は着実に進め、人として誠実であること[三実])」の実践、腐敗撲滅の深化まで、一連の対策措置は清廉かつ公正に公務に当たる幹部陣をつくる目的である。中央はまた幹部の活動能力と資質の向上を重視し、2015年10月に中国共産党中央は「幹部教育・育成訓練工作条例」を印刷配布し、幹部の教育育成訓練作業が依拠する根拠があること、訓練内容の充実化、育成訓練方式の改善、育成訓練資源の統合、育成訓練陣の合理化を強調し、質と効果を全面的に高め、幹部の育成訓練の科学化、制度化、規範化を着実に推し進め、真に高資質の執政中堅を育成し、成就する任務を着実に全うする。これはポジティブとネガティブ両面から人員育成を強化するのである。

  4、市場整備をより重視する。市場は現代社会の資源配置の基本方式でり、我が国の改革開放以来経済を発展させる基本的な道筋である。党の第11期3中全会から今日まで、われわれは市場機能に対するの認識が徐々に高まった過程である。党の第18期第3中全会で打ち出された「資源配分における市場の決定的な役割を発揮させる」、これは理論上の重要な前進と突破であり、実践上の重要な革新をもたらすことが必至であり、経済体制改革の深化は必然的な歩みである。この戦略的意味の論断と理念を貫くために、党と政府は多くの重要な対策措置をとった。その中の主導的地位を占める措置は行政の簡素化を通じて行政機能を転換させ、中央政府のミクロ事務と市場運営に対する管理を最大限度に減らすことである。党の第3中全会は、市場メカニズムが経済活動を調節することができるから、すべての審査許可を取り消し、残る行政審査事項について管理の規範化、効率の向上をはかる。同時に、多種の措置をとり企業の投資自主権と経営権を十分に確保し、投資・創業の利便化を推し進め、市場により企業が大いに事業を展開できるよう促される。

  5、生態建設をより重視する。30余年の工業化と都市化の過程で、我が国は多くの生態問題が残されてきて、環境の受容能力がすでにきわめて低くに下がった。生態問題はさし迫って新任期の党中央に直面している。党中央はこれに対してはっきりした意識と深い認識を持っており、習近平は次のような名言があり、われわれの「緑の山河だけでなく、金山銀山もほしい。金山銀山より、むしろ緑の山河がほしい、ましては緑の山河は金山銀山である。エコ文明建設は複雑な系統的事業であり、中央は多くの面からこの分野の建設強化に着手する。全体の枠組みの上で、主体機能区の区画と建設を展開し、国土開発の空間構造の適正化をはかる。督促・検査の面で、環境保護部は行政指導を展開し、地方政府の環境汚染問題を前にして直接処理し、時限で改善しなければならない。指導責任の面で、指導責任追及制度を行い、2015年8月、中央弁公庁、国務院弁公庁は「党・政府指導幹部生態環境損害責任追及方法(試行する)」を印刷配布し、11月、中央弁公庁、国務院弁公庁はまた「党・政府指導幹部自然資源資産離任監査試行方案」を印刷配布し、監査される指導幹部に対して在任期間自然資源的資産の管理と生態環境保護の責任の状況を監査・評価し、指導幹部の引き受けるべきな責任を確定すると提起した。制度設計の面で全国の総体案の設計作業を行い、2015年9月、中国共産党中央、国務院は「エコ文明体制改革総体案」を印刷配布し、グリーン発展、循環発展、低炭素発展をサポートする利益誘導のメカニズムを形成するとともに、根源からの厳重な警戒、過程の厳しい管理、損害招来に対する厳罰、責任の追及をを堅持し、生態建設の市場化、法治化、制度化を逐次実現するよう提起した。

  6、道徳建設をより重視する。中国が古くから「儀礼之(の)邦(くに)」と称され、古来より道徳の隆盛な地だと見なされてきた。近現代以来、様々な原因で道徳状況はある程度破壊を受けた。党の第11期第3中全会以降、党中央は道徳問題を解決するために引き続き一部の措置を講じ、いくらか進展と効果が見られた。党の第18回代表大会から、新指部党中央はこの面で取り組み度合いを大きくした。最も際立っているのは多種の方法で社会主義の核心価値観を広く宣伝するのである。今日われわれは全国各地の街道で核心価値観とあるポスターが見られ、人々に喜ばれる形で優れた道徳理念を伝えられている。また、制度の力を借りて道徳建設を強化し、たとえば、2014年6月、「社会信用システム建設計画綱要(2014―2020年)」は国務院から発表された。再び、儀礼の形式で道徳の宣伝を強化する。国家の要職への就任に宣誓が必要され、中国人民抗日戦争勝利する紀念日と南京大虐殺死者国家祭日を設立し、いずれも式典で道徳の教化の作用を強化する。我が国の儀礼之(の)邦(くに)の新しい形態は現れるであろうと考えられる。

  一般の状況下、「重視」という言葉は人の心理的構造と過程を描写するものである。しかしそれを以って中央指導集団の活動の特徴を描写する際、実際に多くの政策措置の作成、公布・実施、多くの制度の設立を意味し、新しい政治的時期が現れ、明らかに見られる意味である。したがって、われわれは学術の面で、それを観察し、分析・評価する必要がある。

  (作者、国家行政学院社会・文化教学研究部教授)

関係論文