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「一ベルト一ロード」が国際協力の新たな協力モデルを構築

発表時間:2015-09-28 | 字体拡大 | 字体縮小

著者:張鑫 | 出所:「中国社会科学報」2015年8月27日

 中国が打ち出して実施し、建設する「一ベルト一ロード」戦略は、国内外の新しい情勢下で、全方位の対外開放の枠組みづくりと互恵ウィンウィンの国際協力モデルを構築するための新しい探求、新しい創始である。これは我が国の経済社会の持続的発展の実現に役立つだけではなく、アジア各国が運命共同体への邁進を促進するためにも寄与する。

 新世紀に入ってから、中国の経済社会の発展が直面する国内外の環境は大きく変わった。特に経済のグローバル化の趨勢下で、世界経済の回復と発展は新たな成長の原動力を必要とするだけではなく、様々な形態の保護主義を打ち破らなければならず、貿易と投資の自由化、便利化を推し進め、それによって新しい情勢の下の国際経済協力と発展のために新しいモデル、新しい道筋を探求する。同時に、中国は改革開放以来、各方面では世界の注目を集める成果を収め、すでに世界2位の大きな経済体に発展したが、元の発展のいくつかのモデルが続けることができなくなり、経済発展は「新常態(ニューノーマル)戦略のパターン転換期に入った。一方では、絶えず発展改革開放を推し進めるべく、経済の持続的発展を実現し、他方は引き続きグローバル化の経済と融合するとともに、これを推進し、国際協力の新しいモデルを探求なければならない。正にこの背景の下で、中国の独自に創意的に「シルクロード経済ベルト」と「21世紀海上シルクロード」構築する区域発展戦略を打ち出して、多くの国家の歓迎と公式的サポートを得て、この戦略が国際社会の地域協力・互恵ウィンウィンを図るという強い要求に順応すると表明した。総じて見れば、「一ベルト一ロード」戦略は次のような幾つかの面の革新を実現した。

 一、対外開放と国際協力の理念を踏まえて、平等互恵、協力ウィンウィンの原則を堅持し、発展共同体、利益共同体と責任共同体の共同建設を探求し、互恵ウィンウィンの新しいモデルを求める。「一ベルト一ロード」の建設は協力ウィンウィンを堅持し、共同発展を求め、平等の対話を提唱し、道の選択を尊重する。沿線諸国は自己意思で平等に参与し、域外の国家がこの地域の発展と安定のために建設的な役割を発揮することを歓迎する。それを建設する目的は包容的発展のプラットホームを創出するためであって、沿線諸国の領土紛糾、政治制度と宗教・文化の相違など各種の協力への障害を打ち破って、経済発展の道を共に検討し、共に建設し、共有して、ついに互恵ウィンウィンの「利益共同体」と共に繁栄・発展する「運命共同体」を形成するのである。これは第2次世界大戦の終結後の完全に米国が主導した、ヨーロッパの経済を救うという名義で、対外経済の拡張により、自国の全世界における覇者の地位を強化し、ソ連と共産主義勢力を抑制した「マーシャル・プラン」とは本質的区別があり、現代のロシア抑制する色のヨーロッパ「東方のパートナーシップ関係」とも明らかに異なっている。

 二、対外開放と国際協力の方式で、東部沿海地区が率先して内陸部を促進し、河川を利用して海に出ることから、道を利用して出国することへ、さらに自由貿易区を設立し、すすんで国内外の交通、港などのインフラの建造を請け負って、中国の各省・市から出発し、ユーラシアの一部の地域を貫通し、約44億人口をカバーする大きな経済回廊を構築するとともに、相互連結を踏まえて、全方位の対外開放の新しい枠組みと沿線諸国の共同繁栄する新しい局面を創出する。アジアは今、世界でも最も発展の活力と潜在力のある地区であり、国際戦略競争と駆け引きする焦点の一つである。周辺諸国の領土・主権の紛争、大国の地政学的駆け引き、民族宗教などの矛盾問題が織りなした安全保障態勢に直面して、中国は「親密、誠実、恩恵、包容」の理念を堅持し、積極的に共通、総合、協力、持続可能なアジア安全保障観を提唱し、共同建設、共有、ウィンウィンというアジア安全保障の道を歩むよう努める。「一ベルト一ロード」はアジアとその他の地域の関連諸国が協力し共同の安全保障を促進し、効果的に相違と紛争を管理し、平和・発展、協力ウィンウィンの道に歩むのに寄与し、同時に我が国の内陸部の対外開放を促進し、更に沿海地区の開放型経済が率先して発展するのを推し進めるのに役立つ。

 三、対外開放と国際協力の内容として、平和友好、開放・包容のシルク・ロード精神を発揚して、古きシルクロードに新たな歴史的使命と時代の要請を与える。シルクロードが古代中国とアジア・アフリカ、欧州などの地域の国家と経済貿易の往来、文化交流の重要な通路であり、東西文明の交流と相互学習に重要な貢献をした。我が国は「一ベルト一ロード」建設を打ち出して推し進めるのは、新しい歴史期に、地域経済一体化の発展趨勢と我が国の対外開放、特に西部地区の西へ開放する戦略に順応して、片方の資金と技術導入から双方向の輸出入へ転換し、双方向発展の新しい枠組みを実現し、国家間の相互連結の促進により、沿線諸国の経済・貿易、人文交流のために物的基礎と便利な条件を作り出すとともに、平等、包容、協力、ウィンウィンを踏まえて、利益共同体と運命共同体を形成する。まさに習近平主席が強調したように、こうした相互連結がインフラ、制度・規則、人員交流の「三位一体」であり、政策の疎通、施設の連結、貿易の円滑化、資金融通の円滑化、民心の相互通じ合うという五つの分野で同時に進める全方位、立体化するネットワーク的連結である。

 四、対外開放と国際協力の実行にあたって、金融の先導的役割を発揮させ、シルク・ロード基金とアジアインフラ投資銀行(AIIB)の発起、設立の主導により、プライベート・エクイティ投資、債権投資、ローン、担保の提供などの方法でアジア諸国にインフラのプロジェクト建設の金融支援を提供し、受身的に参与から主動的に参与へ、積極的に企画し、ひいては逐次世界範囲で国家にまたがって金融資産の配置をリードする。アジアの多くの地域と国家はインフラ建設の需要が大きく、資金が不足である。中国の外貨準備高が多額で、国民の貯金率が高い上、対外工事請負・建設・管理の経験が豊富で、シルク・ロード基金とアジアインフラ投資銀行(AIIB)を通じて)双方の需給をドッキングして、沿線諸国が預貯金と貿易の「ダブル不足」の経済的制約を乗り越えて、中国の一部の産業シフトを促進するとともに、その受け皿となる沿線諸国の非農業雇用を改善し、人力の資本の優位を発揮させるのに役立つ。正にこのウィンウィン互恵の対策措置は、沿線諸国に、真新しい協力・発展のきっかけを提供することで、多くの国家は積極的に応えている。これからの一時期に、中国の構築する「一ベルト一ロード」の建設融資プラットホームおよび関連誘導資金は、より多くの投資家を引きつけてこれに加入するであろう、したがって規模集積効果と良好な直接投資環境が形成されると確信している。これは伝統的国際金融機関の独占を打ち破り、資源の統合能力を向上させ、人民元の国際市場への進出を促進するなどにも大きな影響を及ぼすであろう。

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