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「1ベルト・1ロード」が決して中国版の「マーシャル・プラン」ではない

発表時間:2015-07-03 | 字体拡大 | 字体縮小

著者:王義桅 | 出所:求是

今年の全国人民代表大会と全国政治協商会議の際、外国記者から質疑された「『1ベルト・1ロード』を「マーシャル・プラン」とたとえている人がいるけれども、中国側がどのようにをこれを評価しますか」という問題について、王毅外交部長はつぎのように明確に指摘した。「1ベルト・1ロード」は「マーシャル・プラン」と比べれば、ずっと古かったし、またずっと若かいので、両者は比べものになりません。

「マーシャル・プラン」はまた「ヨーロッパ復興プラン」といわれて、第二次世界大戦の終結後、間もなく米国が西欧諸国の再建に参加し、経済援助計画を提供するための計画であった。「マーシャル・プラン」を後押したヨーロッパの関連諸国は戦後復興を実現したが、それはNATOの確立を推進し、米国の主導したブレトン・ウッズ体制を強化し、ヨーロッパに分裂をもたらし、米国は「マーシャル・プラン」の最大の受益国となった。中国のうち出す「1ベルト・1ロード」協力の唱えと「マーシャル・プランを真剣に対比し、分析すれば、二者が根本的な相違が存在すると容易に発見できる。

まず、時代の背景が異なる。米国は「マーシャル・プラン」を出したのは、ヨーロッパ資本主義諸国ができるだけ早く戦後復興を実現し、ギリシア、イタリアなどの国々の共産党が戦後数多の事業の復興や政治混乱の機に乗じて政権の奪取を防ぎ、ソ連と共産主義国に対抗するためで、経済の上の「トルーマン・ドクトリン」で、最終に米国の世界覇権を実現するためであった。「マーシャル・プラン」はNATOの組織的に形成するために経済的土台を打ち立て、より強いイデオロギーの色彩があった。

「1ベルト・1ロード」は冷戦の背景とイデオロギー的色彩がない。古いシルクロードの現代的な復興として、「1ベルト・1ロード」はオプーン・包容的であり、それは「平和・協力、オープン・包容的で、相互学習・相互参照、互恵ウィンウィン」のシルク・ロード精神を受け継いで発揚し、世界諸国と国際・地域機構の積極的な参加のを歓迎する。国際協力の唱えとして、「1ベルト・1ロード」はポスト金融危機の時代において、世界経済成長の重要な推進力となる中国は、自国の生産能力の優位、技術の優位を資金の優位、発展の経験を市場と協力の優位の結果に転化させる結果であり、中国は全面的な開放を推し進める結果である。

その次に、実施する意図が異なる。「マーシャル・プラン」は米国のヨーロッパ経済の復帰への援助を通じて、欧州をソ連に対抗する重要な道具となるとともに、米国がより便利にヨーロッパ市場を占め、制御する。「マーシャル・プラン」は過酷な政治的条件を付け加えられ、ヨーロッパのすべての親ソ連の国々はすべて外に排斥された。たとえ同盟国でも、米国もこの計画の仲間入るために基準とルールを制定し、受援国は無条件にそれ受けなければならない。「マーシャル・プラン」は米国がヨーロッパへの制御という戦略的意図を滲み込み、欧州を定着させ、旧ソ連に対抗する戦略的使命を担っていた。

「1ベルト・1ロード」は実質として関連国家の合同協力のプラットフォームであり、中国が国際社会に提供する公共的サービス・プロジェクトであり、「ともに話し合い、共同建設、共有」という原則を強調し、新型国際関係の準則と21世紀の地域協力のモデルとる。「1ベルト・1ロード」の協力の唱えは協力・ウィンウィンをふまえて共に勝つ基礎のうえ、沿線国が平等で友好的な経済交流、文化交流を行い、共同発展の実現を提唱している。

また、参加国の構成は異なる。「マーシャル・プラン」の参加国は米国と英仏などのヨーロッパ資本主義国を含んで、第一世界から第二世界に対する援助であり、社会主義国と広範な第三世界国家は蚊帳の外に置かれた。

「1ベルト・1ロード」は古代の陸上シルクロードと海上シルクロードの沿線国を主として、その他の国々まで広く及び延びて、その多くは発展途上国と新興国家で、先進国もある。この協力の唱えは発展途上国間の経済協力と文化交流の促進に役立ち、各種類の国々が相互の優位補完と経済統合の実現に寄与し、南南協力、地域協力と洲間の協力する新しいモデルを創始した。

第4、具体的な内容が異なる。「マーシャル・プラン」の主要な内容は米国が西欧に対して物質の資源、貨幣、労務の援助と政治的支持を提供している。「マーシャル・プラン」の要求によって、受援国は受けた資金援助は米国の品物を買わなければならず、受援国はかならずできるだけ早く関税の障壁を取り除かなければならないし、外国為替規制を取り消すか緩和すべく、米国の監督を受けなければならず、自国と植民地で生産する戦略物資を米国に供給しなければならないこととなっていた。米国の制御を受ける自国の貨幣に対応する基金(役割が「マーシャル・プラン」の援助資金を現地の貨幣により構成される資金に転換するため)を設立しなければならない。米国の個人投資家の投資・開発する権利を保障する。その結果は米国が大量のヨーロッパへの輸出を獲得し、米ドルは西欧貿易の主要な決済通貨となり、米国の戦後における金融覇権の確立を促進した。それ以外に、「マーシャル・プラン」が社会主義国との貿易削減と、「国有化」計画の放棄などのより強い冷戦思考の内容を含んでいた。

「マーシャル・プラン」の一方的に輸出と違って、「1ベルト・1ロード」は中国とシルク・ロード沿線国と優良品質の生産能力を分かち合い、プロジェクト投資の共同検討、インフラの共同建設、協力の成果を分かち合うものである。その内容には政策に関する意思疎通、施設の相互連結、貿易の円滑化、資金の融通、人心の通じ合うを含む「5通」であり、「マーシャル・プラン」の内包に比べて多くて豊かになっている。

最後に、実施の方法が異なる。「マーシャル・プラン」は1947年7月に正式に起動し、四つの会計年度を続けた。その時期内で、受援国は総じて米国の金融、技術、設備などの各種の形を含む援助の合計は130数億ドルを受け、マーシャル演説その年の米国の国内総生産の5.4%前後相当し、全計画期間の米国国内総生産の1.1%を占める。「マーシャル・プラン」は戦後米国の強大な経済実力に頼って、西欧各国への援助を提供して、急速に受援国の経済再建を実現し、「米国―西欧諸国の1対の多の援助の形式を体現した。

「1ベルト・1ロード」は中国が発起し、沿線国家の共に参与する偉大な事業であり、沿線国はともに積極的に国境の港を開放し、共に交通などのインフラ建設を整備し、シルク・ロード沿線国の多国対多国の協力モデルを体現している。「1ベルト・1ロード」は特に沿線国の発展戦略、計画、標準、技術のドッキングを強調し、中国の発展のチャンスを沿線国家の発展のチャンスとなるようにと目指し、異なる人種、信条、文化の背景による国の共同発展を図り、シルク・ロード基金とアジアインフラ投資銀行の設立を通じて、周辺諸国と地域協力のために金融支援を提供する。中央アジア、中東、東南アジア、南アなどの数本の線路を通じて陸上と海上から同時に経済回廊、工業パーク、港建設などのプロジェクトを展開し、欧州・アジア・アフリカの相互連結というすばらしい青写真の逐次実現をはかる。

第二次世界大戦の終結後の特殊な歴史時期、「マーシャル・プラン」はヨーロッパの情勢の安定、ヨーロッパ経済の回復に一定の効果を発揮したが、その背後に浸透していた米国の覇権意図は明らかである。今日、冷戦はとっくに終わったし、中国のうち出した「1ベルト・1ロード」協力の唱えは冷戦思考、ゼロサムゲームの旧い枠を徹底的に捨てて、平和、発展、協力、互恵・ウィヌィンの新しい流れに順応し、その内包と意味ははるかに「マーシャル・プラン」を上回っている。「1ベルト・1ロード」を中国版の「マーシャル・プラン」とのたとえは、歴史と事実の根拠がないことである。

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