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新常態(ニューノーマル)における中国経済は大きな潜在力、強靭性があり、融通性が高い

発表時間:2015-04-30 | 字体拡大 | 字体縮小

著者:張占斌 | 出所:人民網

   ここ年来、国内で経済の下押し圧力が引き続き大きくなり、数多な困難と試練が積み重ねたもとで、我が国の年度経済社会発展の主要目標・任務が達成され、経済社会の発展が安定を保ちながら前進してきた。この成果は容易なことではなかったうえ、勇往邁進の決意と自信を固めた。当然ながら、私達は成果を認めるとともに、困難と試練をも見てとらなければならない。当面、経済面では投資が伸び悩み、新しい消費のホットスポットが多くなかったし、安定成長を維持する難しさが大くなっている。同時に、工業製品の価格が下がり続け、生産要素のコストは上昇し、小企業・零細企業の融資難はますます際立つようになり、一部の企業が経営難に陥って、生産能力過剰の問題が浮き彫りになった。こうした一連の問題と試練により、一部の学者は中国経済に対して懸念を持つようになった。私達はこれらの問題と試練が「三期重複(成長速度の変換期、構造調整の陣痛期、過去の刺激策の消化期の同時到来)」という背景下での経済構造的矛盾の外的表現であり、新常態の下、経済の全方位に高度化の一時的な調整である。中国経済はすでに新常態ニューノーマルに入り、より高い形態、より複雑な分業、より合理的構造の段階へ進展している。新常態ニューノーマルの下における中国経済は巨大な潜在力、強靭性と融通性があり、健全で持続可能な成長を実現するには、私達は十分な自信と忍耐心をもたなければならない。

  一、自信は中国経済の強靭性と潜在力が強いことからである 

  新常態ニューノーマルの下で、中国経済の需要と供給の面で避けられない困難に出会うかもしれないが、経済の発展は全体的に好調へ向かうファンダメンタルズは変わっていないし、経済発展の強靭性と経済成長の潜在力は中国経済を支えてより高くより良くより安定したレベルへ邁進するであろう。 

  ①経済の増加分が依然として大したものである。承認するべきは、経済は新常態ニューノーマルに入り、経済の下振れるチャレンジが極めて明らかである。しかし中国経済はすでに「チビチャン」ではなく、「たくましい巨躯」になった。36年間続けた高度成長によって、経済規模はすでに天地をくつがえすような変化が起こった。2013年度の中国経済の増加分は1994年の経済規模に相当し世界で第17位にランクすることができる。世界の順位で見れば、中国はすでに連続してイタリア、フランス、イギリス、ドイツ、日本などの経済強国に追いつき、それらを追いこして、すでに米国に次ぎ2番目の経済大国となった。2014年の中国の経済規模は日本の倍に相当し、増加分だけでもスイスに相当する。発展の速度から見ると、中国経済は30数年来世界でまれな年平均二桁近くの高度成長で急速に伸び、世界経済史上の「中国奇跡」を創出した。経済の新常態ニューノーマルの下で、私達は依然として驚くべき規模の実質成長により、国家財政の絶えざる実力増大を効果的に保障することができる。財力の増大が経済発展を促進し、民生の保障、改善、効果的な各種のリスク対処に力強い資金を提供することができる。依然として目を見張るほどの実質成長に頼って、党の第18回代表大会の定めた「二つの百周年」の奮闘目標(中国共産党創立百周年を迎えるまでに小康社会を全面的に築き上げるという目標と、新中国成立百周年を迎えるまでに富強・民主・文明・調和の社会主義現代化国家を築き上げるという目標)」は完全に実現することができること、これは中国経済により多くの「大国メリットをもたらすであろう。 

  ②経済成長の原動力はさらに多元になる。中国は発展の新常態ニューノーマルに入り、経済の強靭性が強く、潜在力が大きく、融通性が十分にある。都市化の角度から見れば、我が国は世界でも最大規模の都市化過程を経験している。2014年、我が国の名義上の都市化率は54.8%しかなかったし、戸籍の都市化率は低くて、わずか36%前後にとどまり、先進国と比べてやはり大きく向上する余地がある。中国の都市化プロセスは大規模な人口移動を伴っており、インフラへの投資と住民と消費の持続的増加を直接促進する。研究によれば、これから10年間の中国の新型の都市化プロセスは40兆の投資をもたらすと示したが、これは中国の経済成長の強大な推進力になるであろう。工業化の角度から見れば、我が国の工業化は中後期の段階があり、工業化の任務はいまだに未完成であり、東部の少数の経済が発達した省市が基本的に工業化の任務を基本的に達成したほか、中部、西部などの省・自治区の工業化の発展はまだ不十分で、多くの地区はなお工業化の初期段階にある。したがって、中国の都市化と工業化の過程は経済成長のために多元化の「後発ボーナス」を提供し、これらの原動力がこれから中国経済がより高くより良い方向への発展を十分にサポートすることができる。 

  ③発展の見通しが更に安定になる。2013年、我が国の第三次産業の付加価値はGDPに占めるウェートが46.1%に達し、初めて第2次産業を上回り、2014年の統計データによれば、このウェートは48.2%に伸びた。これは経済構造の適正化を目指して非常によい表れである。我が国の30年余りの高度成長を支える過程において、内需の構造における投資のウェートは相対により高かったが、2010年の消費率と投資率はそれぞれ50%占めた後、消費率はより速い成長の傾向が現れ、経済構造におけるウェートは再び投資率を上回り、消費の基礎的役割と投資による肝心な効果が次第に現れるようになった。地理的条件、発展の基盤、歴史・文化などの要因により、我が国の地域経済の構造の中で、東・中・西部の発展の格差がわりに大きかった。「1ベルト・1ロード」、北京・天津・河北の協同発展、長江経済ベルトなど地域発展戦略の制定と実施に従って、地域構造は逐次合理化され、中国経済にいっそう多くの「発展ボーナス」をもたらすであろう。 

  ④市場の活力が更に引き出される。経済の新常態ニューノーマルの下で、政府機能の転換の中核は依然として政府と市場の関係をうまく処理することであ。新任期の政府は行政の簡素化、権限の下部への委譲、政府機能の転換を全面的な改革深化の「突破口」と「第一弾」として、その目的は体制や構造の上から各種類の市場主体に対する束縛を解除し、資源配置における市場の決定的役割を発揮させる。2013年以来、国家は相前後して合わせて700数項目の行政審査許認可などの事項を取消し、その権限を下部へ委譲し、商工業登録の事前審査許認可を登録後にするなどの一連の関連措置に及んだ。これらの対策措置は企業の負担軽減、市場の活力の発揮に重要な役割を発揮しただけでなく、中国の経済改革のための重要なチャンスの一つにもなるであろう。国家商工業総局が発表したデータによると、2014年の全国新の登録した市場主体は1292.5万社で、前年同期比14.23%増となった。新規登録企業は365万1000社で、前年同期比45.88%伸びた。こうした確かな「改革のボーナス」は、改革の巨大な威力と市場の無限な潜在力を表し、新常態ニューノーマルの下で中国経済の明るい見通しが見られている。 

  二、忍耐心は戦略的方向性と平常心を保つことから 

  当面、中国の経済発展の内在的に支える条件と外部の需要はすべて深い変化が発生し、経済成長の速度に「ギアを入れ換え」、経済成長目標をに合理的な区間へ「収れんする」ように求められている。「四つの全面(①小康社会の全面的完成、②改革の全面的深化、③全面的な法に基づく国家統治、④全面的な厳しい党内統治)」戦略の配置の絶えざる推進に従って、中国の経済が必ず「坂を登り峠を越え」、安定しながら進み、順調に経済の中高速成長の維持という目標、発展の中高次元化という「両目標」を実現し、順調に経済大国から経済強国への歴史的転換を実現するにちがいない。 

  ①経済成長の減速について平常心を保つこと。中国は1つの大国であり、あるいは「大きな国」だと言えるし、直面した問題とチャレンジはその他の国と比べるものにならない。諺によると、「船が小さいけれど向き変えやすい」が、中国経済という巨大な「空母」のかじとりが決して容易なことではない。先進国の発達した経験を見ると、世界ではわずか12ヵ国だけが20年間続けて7%ぐらいの成長率を実現したことがあったが、これらの国々は人口の規模にせよ、それとも外部環境にせよ、今日の中国と比べものにならないのである。経済が新常態ニューノーマルに入る下で、私達は戦略的方向性を保ち、各種の措置対策を包括的に実施し、GDP伸び率にこだわる必要はなく、二桁の急成長を求める必要がないだけでなく、現実的ではない。就業は全体的に安定を維持し、経済成長の質が持続的好調に向い、成長率は合理的な区間で運行しさえすれば、中国の経済は必ずより安定し、より良く行くであろう。7%ぐらいの成長目標は世界範囲でも依然としてかなり高かったし、高成長は政府の「荷物」になるわけには行かない。 

  ②革新による発展のために十分な時間を持たせる。米国の経営学者マイケル・ポーター(Michael Eugene Porter )が、人類の経済発展を要素による駆動、投資による駆動、革新による駆動と富による駆動の4段階と区分した。要素による駆動段階の経済成長の基礎は主として土地、資本、労働力などの生産要素の大量投入による。投資による駆動は主として大規模投資によって経済成長をを促進する。革新による駆動の段階は、主として知識の創造と応用によって、企業の独自のイノベーション能力を高め、それによって経済の長期にわたり、安定した成長を促す。見ておかなければならないことは、我が国は科学技術の体制改革、創造能力の向上などの面においてなおかなり長い道のりを歩まなければならず、産業の発展の中高次元化へまい進し、「中国のものづくり」から「中国の知的創造」に進むには、向き合わなければならない革新のチャレンジーと技術のボトルネックが依然として存在し、「技術的なボーナス」による経済成長の核心的動力源までにはやはり比較的長い道のりがある。革新による発展の駆動は、「一挙にして出来上がる」わけにはいかず、大衆による起業・革新の目標の実現はまだ多少の時間がかかる。革新による駆動に資する制度体系の構築であれ、良好な創造革新文化の育成であれ、いずれも忍耐心を必要としており、「カーブで追い越す」と急ごう姿勢を取ってはならない。 

  ③経済構造の調整のために十分な余地を残す。私達は見てとらなければならないのは、我が国の経済構造のパターン転換と高度化はまた多くのチャレンジに向き合い、産業構造は先進国と比べればまだ比較的に立ち後れており、需要の構成、地域構造、都市と農村の構造、所得分配の構造などはまたかなり大きく調整する余地がある。消費の面では、情報、観光・レジャー、介護・家政・健康づくり、住宅、教育・文化・スポーツなどの新しい成長分野は育み、大きくなりつつある。投資の面から見れば、我が国は一部の新しい重要プロジェクト、バラック区の再開発と危険家屋の改築、都市部の地下パイプネットの改造などの「公共製品」の属性のある民生プロジェクトおよび中西部の鉄道と道路、内陸河川の航路などの重要な交通プロジェクト、水利センター、高基準農地などの農業プロジェクトを含み、重要プロジェクトをスタートさせ、実施に移しており、これらのプロジェクトは中国経済の構造調整のために大きな融通性を与えている。地域の発展の面から見れば、我が国は推し進め、実施している「四大プレート」と「三つのサポートベルト」組み合わせ戦略は、すでにハイライイトがしきりに見え、効果を出し始めた。産業構造の面から見れば、「中国物づくり2025」、「インターネット+」行動計画はすでに人々の心に深く浸透し、力を蓄えて機会 を待つばかりであった。これらの戦略的対策措置を最終に実現し、新ラウンドの経済構造の高度化を実現するには、私達が十分な忍耐心を持つが必要がある。 

   ④全面的な改革深化のために十分な耐久力を残す。当面、地方の一部の機能部門はあまりに企業の経営管理に過度に介入し、供応を受けたり商品を着服したり難癖をつけたり物を要求したりする不正行為、「政府所属機構という看板を掲げる仲介業者」、レント・シーキング・腐敗などの現象は依然として見られ、法治政府の確立、政府機能の転換はまたたくさんの取り組みを行わなければならず、これは新常態ニューノーマルの下で中国の経済改革の重要なチャレンジの一つである。私達は必ず犠牲する決意と耐久力を以て、思い切って硬い骨を噛みくだく勇気、難所に取り組む勇気を持ち、確固不動として全面的な改革深化を推し進め、各種の改革施策を確保する。「政府活動報告」は次のようなことを打ち出し、2015年、さらに一部の行政審査許認可事項を取り消し、下部へ権限を委譲し、すべての非行政許認可の審査許認可を取り消す。更に商事の制度改革を深め、市場参入のネガティブリストなどを作成し、企業と大衆に優質・高効率のサービスを提供する。実体経済をめぐって金融改革を推し進め、市場効率を高め、資源の配置を合理化し、高効率・複層の資本市場を作り上げ、金融の経済のパターン転換に対する重要な役割を積極的に発揮させる。その外に、財政租税体制、投融資体制、国有企業・国有資産、価格分野の改革は深く推し進めている。私達は十分な自信と忍耐心さえ持てば、全面的な改革深化によるボーナスは必ず現れ、中国経済が必ず再び光り輝きだすにちがいないと固く信じている。  

  (国家行政学院経済学部主任・教授・博士課程指導教官) 

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