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中国が、気候変動に関する国際交渉の中で直面する新しい挑戦およびその対策

発表時間:2015-03-18 | 字体拡大 | 字体縮小

著者:劉雪蓮、譚桂照 | 出所:

   要旨、ダーバンプラットフォームの確立後、気候変動の国際交渉の「2トラック体制」が一本化され、先進国と発展途上国は共通のプラットフォームで将来の国連気候変動枠組みをめぐり、交渉を行い、今まで相対的に安定している気候変動の国際交渉枠組みは変わるであろう。こうした状況の下で、中国は途上国とする位置付けのアイデンティティに対する集団的認識の変化および中国が一貫して堅持してきた「共通ではあるが差異のある責任」という原則の読み直しに直面しており、これらの変化は中国の途上国とする位置付けと国家利益に影響を及ぼすであろう。したがって、中国は将来の気候変動に関する国際交渉枠組みづくりにおける発言権をとらえ、世界の気候変動対策体系の改革と構築に積極的に参与し、それ中国の国内中長期発展目標に適応させる一方、相応する排出削減の責任を果たし、責任を負う大国とならなければならず、世界の気候変動対応のために貢献する。  

  作者の簡単な紹介、劉雪蓮(1965―)、女性、吉林省吉林市の出身、吉林大学行政学院教授、博士課程学生の指導教官担当、研究専攻はグローバルゼーション・グローバルガバナンス。譚桂照(1989―)、女性、山東省の出身、吉林大学行政学院国際政治学科大学院生修士課程、研究専攻はグローバルゼーション・グローバル。 

  気候変動は当面最も厳重な地球規模の環境問題であり、人類の直面する共通の挑戦である。世界規模の気候変動に対応するには、単に一国の努力で完成できないわけであり、世界各国が効果的に協力して共に対応しなければ実現出来ない。ここ数年来、地球規模の気候変動対策において、次の2回の会議に関心を持つべきである。一つは2011年末に開催したダーバンの会議と、2012年末に開催したドーハの会議である。この2回の会議は気候変動の国際交渉枠組みに重大な変化をもたらすとともに、将来の世界気候対策枠組みの変化する動きを予告している。 気候変動国際交渉枠組みの新しい変化は中国に大きな挑戦をもたらすとともに、中国の国家イメージと国際的地位に影響を及ぼしている。 

  一、問題の提起 

  国際社会は気候変動問題をめぐり数次のラウンド交渉を行い、『国連気候変動枠組条約』(以下、『公約』と略称)、『京都議定書』とバリ・ロードマップなどの多くの交渉の成果を上げた上、より充実化したな気候変動枠組みの秩序を打ち立てた。「今まで世界気候変動に関する国際交渉は主として次のような2の大きな議題をめぐって行われ、1、先進国がどのように温室効果ガスの排出を削減するか、2、どのように発展途上国を支援して環境と発展の矛盾を解決するか」であり、そこで徐々にいわゆる「南北枠組み」が形成された。こうした枠組みは『公約』と『京都議定書』で規定された先進国と発展途上国の気候変動問題に関する「共通ではあるが差異のある責任」を受けもつ原則を踏まえた上、その後数回にわたった気候変動国際交渉の中で再確認された。2005年モントリオール会議は「2トラック体制」の交渉制度を定め、2007年のバリ島会議ではこうした「2トラック体制」のために具体的な配置が行われ、つまり『公約』の下でに長期的協力行動 に関する特別作業部会(AWG-LCA)と「京都議定書」の下での先進国に拘束力ある排出削減義務に関する交渉の特別作業部会(AWG-KP)を設置し、2009年の『コペンハーゲン合意』はバリ・ロードマップの授権を延長し、それによって「2トラック 体制」の下での交渉が継続するよう保証した。気候変動国際交渉の過程で先進国と発展途上国は「共通ではあるが差異のある責任」の原則をめぐって多くの論争があったにもかかわらず、この原則は基本的に守られてきた。  

  2011年11月28日12月9日、『公約』はCOP17(11年11月 ダーバン).南アフリカ東部都市ダーバンで開催され、同会議はダーバンプラットフォーム特別作業部会(ADP)を設置し、つづいて2012年11月26日に-12月7日のドーハCOP18がAWG-KPとAWG-LCA2つの特別作業部会を終え、気候変動国際交渉は「2トッラク体制」から「一本化」に切り替えた。ダーバンプラットフォームの下で気候変動国際交渉は主として2020年後の気候変動国際交渉条約の法的位置づけ、ダーバンプラットフォーム交渉の指導原則、交渉枠組みと主要議題および2020年まで気候変動に対応する道筋と方法の四大議題をめぐって行われ、その最大特徴は先進国と発展途上国を共に同一のプラットフォームに組み入れ、将来に先進国と発展途上国をカバーする一本化の削減体系を確立することである。ダーバンプラットフォームの設置によって、各交渉国の利益が再調整されるようになり、各国は新しい気候変動国際交渉枠組みづくりの中で新しい利益連盟の結成により自国の利益を守り拡大させるとともに、主要国グループは気候変動国際交渉の中での相違が日増しに明らかになり、気候変動国際交渉の枠組みは変わりつつある。上海国際問題研究院於宏源教授が次のように認識し、現在の気候変動国際交渉の「南北枠組み」が「排出大国と排出小国の枠組み」へ転換している。  

  中国は従来から気候変動問題を重視しており、自国の角度から言えば、1992年から中国はすでに『公約』の締結国となり、1997年12月11日、中国は『京都議定書』に署名した。世界の気候変動の絶え間なく変化する状況に対応し、中国は多くのソリューションを発表し、国家発展改革委員会が2007年6月に発表した『中国の気候変動対策国家案』、2007年12月に公表した『省エネ・排出削減総合的作業案』、2010年8月に公布した『低炭素省・自治区と低炭素都市試行作業を行う通知』および2011年に中国政府が発表した『第12次5カ年計画期省エネ・排出削減総合作業案』、『第12次5カ年計画期温室効果ガス排出規制作業案』など。気候変動国際交渉の過程において、中国は終始発展途上国の利益を代表し、積極的に『公約』で規定される「共通ではあるが差異のある責任」という原則の権威性を守り、先進国が世界の気候変動対策において主要責任を負わなければならないし、先進国は発展途上国の気候変動対策を支援すべきだと堅持してきた。気候変動対応国際交渉枠組みの中で重要なグループ的勢力として、G77+中国の協力形態は「南北枠組み」の気候変動対応国際交渉の争い枠組みに基礎を打ち立てた。しかし中国経済の発展に従って、中国はすでに世界2位のエコノミーと世界第1位の炭素排出大国となり、発展途上国陣営内部において中国の発展途上国とするアイデンティティへの認識が変わり、特にダーバンプラットフォームの下で中国のこうした位置づけとした存在による衝突がは更に明らかになる。勃興する新興勢力として、中国は新たなラウンドの気候変動国際交渉枠組み・秩序が見直される過程で必ず再度主導的役割を果たす一方、気候変動国際交渉枠組みの変化にもたらされた挑戦にさらされるにちがいない。 

  二、中国は気候変動国際交渉枠組みの変化の中で新しく挑戦にさらされている 

  2011年のダーバン会議と2012年のドーハ会議がすでに気候変動国際交渉枠組みが変わりつつあると明らかに示しており、こうした変化は中国の発展途上国とする存在、国際的地位に重要な影響を及ぼすこと、これは中国にとって、現在や将来にも必ず向かい合わなければならない挑戦である。気候変動国際交渉の視角から見ると、中国の直面した挑戦は主に2つの面で見られ、一つは中国とその他の発展途上国の集団とのアイデンティティの認識問題、二つは「共通ではあるが差異のある責任」という原則をしっかりと守ることである。 

  1中国とその他の発展途上国の集団構成員であるアイデンティティの認識の変化および挑戦。 発展途上国連盟は中国をその集団の構成員というアイデンティティの認識が中国の同集団の構成員だと再確認する重要な保証である。構成主義(constructivism)が集団構成員が主して次のような4つの「主要変数」に基いで形成されると強調し、相互依存、共通の運命、同質性と自己拘束と。気候変動国際交渉「南北枠組み」において、先進国と発展途上国が炭素排出の空間、技術の移転と資金的支援ををめぐって政治的駆け引きを行い、自国の存続と発展の余地を考慮し、発展途上国が連盟を結成し、先進国と交渉を行う。この期間に、発展途上国連盟の中で「G4ブロック(G4 bloc)」、「小島嶼諸国連盟(AOSIS)」などの異なる利益集団があるが、発展途上国が共に先進国からの圧力にさらされるため、発展途上国陣営の内部に更に結束させた。中国は発展途上の大国として、その基本利益・要求がその他の発展途上国と一致している上、「責任を負う大国」として、中国は国際気候の交渉の中で広範な発展途上国のためで積極的に利益を図ることで、中国とその他の発展途上国との間で互いにアイデンティティーが徐々に形成され強化された。 

  しかし中国の実力の急上昇と気候変動国際交渉規則が見直されるため、中国と一部の発展途上国の利益的相違が次第に激しくなる。それは 主として次のように集中している。1、発展途上国内部の炭素排出の相違が拡大され、中国とインドの炭素排出量が増えることにより発展途上国内部と小島嶼国と後発開発途上国(LDC:Least Developed Country)の直面する脅しが激くなり、これらの利益グループの矛盾が新たな焦点に集まった。2、先進国は発展途上大国の経済実力の増大、実力の比較的弱い発展途上国が資金援助を得ようとする切なる望みを利用して、発展途上大国をも資金源の体系に組み入れるようと求め、これによって発展途上国の交渉の立場を分化しようとする。3、新興諸国内部に相違が見られ、ブラジルが世界でも初めてバイオエネルギーを開発する国家の一つであり、「G4ブロック(G4 bloc)」の中でエネルギー構成の最も合理的な国家でもある。ブラジルはその境界内のアマゾン森林の保護への関心により、「G4ブロック(G4 bloc)」の利益の関心との相違がかなり大きくなる。南アフリカ自身の温室効果ガス排出量は世界総排出量の1%しか占めず、気候変動対応問題への関心が主として気候変動対策問題で海外でのイメージアップをはかり、アフリカ諸国の利益を代表し資金援助を獲得しようとする。したがって、「G4ブロック(G4 bloc)」の中国とインドはそのより大きな炭素総排出量で新興国の中でより大きな圧力に直面している。  

  中国は気候変動国際交渉枠組みの中で最も主な位置付けは発展途上国であり、こうした位置づけとなったのは主として2つの面による。一方では中国自らの経済実力に基く自国の位置づけ、他方は中国と広範な発展途上国は先進国からの圧力に直面する際に形成された集団構成員としたアイデンティティである。 こうしたアイデンティティに基づいて、「77G+中国」モデルの発展途上国陣営が形成された。構成主義の理論によれば、集団構成員としてのアイデンティティの存在は一種の社会的位置づけであり、このような社会的位置づけの形成は相互作用において形成され、「こうした自覚がある意味上から言えば、自己思考の中で見られるが、こうした自覚は他者に確定される上で始めて有意義になり、つまり社会においてはじめて意義をもつようになる」。  

  ダーバンプラットフォームの下で気候変動国際交渉態勢の変化は中国に対する国際社会の位置付けが2つの挑戦と形成された。1、伝統的気候変動国際交渉の「南北枠組み」はダーバンプラットフォームの下で続くことができるかどうか、つまり先進国陣営と発展途上国陣営という区別は将来の気候変動国際交渉の中でつくかどうかである。ダーバンプラットフォーム交渉は2012年に正式にスタートし始めたが、2年間発展して、気候変動国際交渉連盟は改めて分化し、再編する現象がすでに兆しが見え始めた。 例えばEUは一部の発展途上国と新しい気候交渉連盟を結び、新興国に炭素排出量の削減責任を負うよう求めている。気候変動国際交渉枠組みの変化は、各交渉国が先進国と発展途上国に対する認識と区分が変わりつつあることを意味している。2、発展途上国陣営は中国に対して集団の構成員と位置づけるアイデンティティを引き続き認めるかどうか。もし中国に対する位置づけが「転向させられ」れば、つまりその他の国々は中国に対する元の「発展途上国だ」の認識がだんだん「発展途上国の中の炭素排出大国」との認識を変えるとすれば、中国は発展途上国連盟の中で次第にを孤立され、こうした国々の「味方」からをその「競争者」になっていく。ヴィンターが強調したように、「役柄の身分(社会の位置づけ)は簡単に諦めるだけの選択の課題ではなく、それは意義がある他者の出直しにより強いられる行為の主体への位置づけである。こうした状況の下で、たとえ国家がある位置づけを諦めようと望んでも、そうした願いは依然として遂げることができなく、他国は自国の位置づけを維持する目的のためにそれが許さないのである」。 

  以上の分析を通じてわかるように、気候変動国際交渉枠組みのマクロ的認識と発展途上国陣営内部枠組みのミクロ的認識の変化により、中国の発展途上国とする位置づけることは依然として相互作用で支持され可能性が低くなり、中国自国は国際社会における位置づけへの自覚が変わらないが、恐らく発展途上国との相互作用で元の発展途上国としたアイデンティティを回復することができなくなる。したがって、中国はこうした過程で国際社会的な位置づけが変わる圧力が主として外部的認識の構成の変化によるのである。 これは「われわれは自国の国際社会的な位置づけを調整するどうかにも関わらず、中国はすでに国際社会における位置付けが見直され、もっと多くの国際責任を負うようと求められることになる」。 

  2、「共通ではあるが差異のある責任」の原則は見直されていることに直面している。構成主義は次のように強調し、「国際政治の構成は社会が相互促進の結果であり、国家は静止する主体ではなく、能動的主動者である」。 構成主義においては、構成はマクロ・トータルな把握であり、共有観念は構成の重要な特徴であり、国際社会における位置付けは共有する観念であるとともに、個体の属性であり、それは構成によるものである」。「共通ではあるが差異のある責任」の原則は気候変動国際交渉の「南北枠組み」の中で形成された共有観念であり、この原則は先進国がその今までの排出と現在の1人当たりの高排出率の責任を負うべきことを強調し、率先して対策を講じて温室効果ガスの排出を減らすとともに、発展途上国に資金と技術サポートを提供し、その排出削減や気候変動への適応を目指して対策措置を取るよう助ける。「共通ではあるが差異のある責任」の原則は先進国と発展途上国の間の矛盾と相違を体現するとともに、この原則はまた制度面から発展途上国の利益を守り、先進国の義務に対して明確な規定を作り出した。 この原則の提起する当初から絶えざる挑戦されたが、「南北枠組み」が比較的安定であったため、この原則は気候変動国際交渉の中で絶えず貫徹されることを保障した。  

  構成主義は「行為者がその位置づけと利益を新たに定義すると、構成は変わる」と 指摘している。ダーバンプラットフォームの下で、先進国にせよ発展途上国にせよ、将来、一本化された世界の排出削減体系に直面し、みな自国の利益の需要に応じて絶えず自国の位置づけを調整し、しかし現在各交渉国の位置づけが転換しつつあり、将来の気候変動国際交渉枠組みはまだ最終的に形成されていないから、「共通ではあるが差異のある責任」の原則は今後、行為の主体の位置づけと利益のたえざる発展により変化していく。「一本化された排出削減体系の中で、先進国と発展途上国の排出削減の責任は曖昧になり、排出削減・規制の義務はおそらく同様になる傾向が見られるであろう。それにより「共通ではあるが差異のある責任」の原則の最も主な変化は「南北枠組み」の下での「共通ではあるが差異のある責任」から現在の一本化した交渉の下での共同責任を重視するようになる。「ダーバンプラットフォームの確立は、20年近く経てから、交渉は再度共通の法律文書の下で改めて「『共通ではあるが差異のある責任』の原則の境界線を引く原点に返った」。 

  過去20年あまりの間、中国がずっと「共通ではあるが差異のある責任」という原則の受益者であるとともに、積極的な守る者でもあるが、「共通ではあるが差異のある責任」の原則の見直しは、気候変動国際交渉枠組みの変遷はすでに規則に影響し始めたことを反映し、つまり共有観念の構成面に影響を及ぼしている。 この原則の変化により中国などの発展途上国は先進国と駆け引きのカードを失うだけではなく、根本から中国の位置づけの変化を加速させる。したがって、どのようにこの原則の持続的な効果を守るかが中国の将来直面する重要な挑戦である。 

  三、中国はこうして挑戦に対応するいくつかの思考である

  肝心なのは必ず気候変動問題の特殊性をはっきり見分けなければならない。 気候変動問題は世界の公共的問題であり、それは人類全体の生存と発展に関わる問題であり、したがって、気候変動問題は国家間の利益争い問題だけでなく、道義かつ責任に関わり、義務付けられる問題である。 もしある国家、特にある大国は気候変動問題を前にして利益しか考えず、責任と義務を軽視し、世界に貢献をせずにするなら、道義の上で激しい非難を受けるであろう、さらに国家のイメージと国際地位に影響を及ぼす。したがって、中国は気候変動交渉問題において必ず気候変動の特殊性に関心を持たなければならない。こうしてはじめて、気候変動国際交渉の中でイニシアティブを把握し、自国のイメージアップにつながり、影響力を強める。 

  ①まずすすんで相応の排出削減責任を引き受け、国際社会における自国の位置づけ転換の受身的局面を改める。まず、中国は意欲的に、すすんで応分の排出削減責任を受け負う。 中国の国家の実力はここ30年来急速に増強し、2010年、中国は日本を上回り世界2番の大きなエコノミーとなり、中国は総合的国力が向上して更に気候変動問題に対応する能力をもつようになった。それとともに、「先進国と発展途上国は、中国が国際的事務の中でもっと大きな責任を負う期待が合理的な部分がある」と承認すべきである。その次に、中国は実力の比較的強い発展途上国として実力の比較的弱い国家を支援して気候変動のもたらした影響に適応することができ、「責任を負う大国」として地球規模の気候変動問題の対応に貢献をする。 

   経済の高度成長は中国の二酸化炭素の排出量が世界の一位になるという客観的な事実であり、2005年に中国は世界第1の炭素排出国となり、したがって、中国に自国の温室効果ガス排出を削減する義務がある。もし中国はよりすすんで、積極的な対策をとらないなら、発展途上国陣営との相違を激化させるだけでなく、中国の気候変動国際交渉において更に孤立させ、多くの世界世論の圧力に直面しなければならない。気候変動対応の国際秩序の構築という国家発展の余地である国家の核心利益に関わる競争において、「気候変動の道徳高地を占拠する者が、将来国際の気候変動問題の対応の秩序の構築においてイニシアティブを掌握する」。したがって、中国は現在の国際社会における位置づけの変化を理性的に評価すべく、その中の合理的な部分をはっきり見分け、すすんで認識を見直し、温室効果ガス排出する責任を負うべきである。  

  しかしこうした排出削減の責任は盲目的であるべきではなく、中国の経済発展の実状況に応じて合理に配置すべきである。 中国と先進国の間の格差は依然として大きかったし、中国にその他の先進国と同じように大幅な排出削減を求めるのが現実的ではない。 国家発展改革委員会副主任解振華が気候変動国際交渉に言及した際、次のように強調し、「人類全体の利益に合うとともに、各国の利益を兼ねて考慮し、各国の利益と世界全体の利益のバランスが取れるようにすること、これはポイントである」。中国は将来の気候変動国際交渉の中で最も重要なのは国家利益と世界全体の利益のバランスが取れるようにし、すすんで責任を負うとともに、他国に「ラッチ」されないように防がなければならない。  

  ②積極的かつ主動的な戦術をとり、主要国との国際協力を推し進める。地球規模的な問題が関わりあう不可分的特徴があり、世界の気候変動対策問題は単に一国に頼って徹底的に解決することがあり得ない。それは国際社会の共同努力が必要である。世界の気候変動問題について、一方では、中国は炭素排出大国として自ら積極的に措置を取るべく、エコ文明の意識を確立し、気候変動対策問題を国家発展戦略としっかりと結ぶ付け、着実に排出削減目標を達成するようを推し進める。他方では、国際交流と協力を積極的に促進する。2013年4月、米国の提案のもとで中米の両国は締結した『中米気候変動対応共同声明』の中で、中米両国は「国内で大規模の協力的行動を含む強力で適切な行動をとるべきだ」と提起した上、気候変動作業部会を設立すると公約し、こうしたことは中国の気候変動国際交渉の中で直面するた圧力を軽減するのに役立つとともに、中国が効果的に米国の気候変動対策の先進的経験を参考にするために条件を提供した。将来、中国は中米間の気候変動対策・協力を真に中米の外交活動全体の中に組み入れるよう推し進めるべきである。  

  世界の気候環境の変化はすでにすべての人類を脅し、疑いもなく、これは国際協力を形成するための基礎を打ち立てたが、それは国際協力が自ずから形成できると保証するわけではない。「論理の上から言えば、世界の公共課題により国家間の協力を必要とされて、切迫しているが、それは決して国家間でこれらの課題についての協力が順調になると保証するわけではない」。1968年、イギリスの科学者のギャレット・ハーディン(Garrett Hardn)は米国の有名な『科学』の雑誌において『公用地の悲劇』を発表しこの点を説明した。したがって、中国と米国とEUの間は互いに主動的かつ積極的に推し進め、初めて国際協力を促進することができ、中国はこの方面で主動的な戦術をとるべきである。  

  ③発言権が増大する機会を十分に利用して、自国の利益に資する気候変動国際交渉枠組みの形成を促進する。気候変動国際交渉枠組みの変化・進展する背景の下で、中国はやむをえずに炭素排出大国と位置づけられるが、その発展途上国とする現実は別に根本的に変化しなく、中国は依然として長期にわたり発展途上国である。将来の気候変動国際交渉枠組みの制定に臨んで、中国は「積極的に世界統治ガバナンス体系の改革・構築に参与する必要があり、それを中国国内の中長期発展目標に適応するようにしなければならない」。気候対策問題は公共の問題であるにもかかわらず、炭素排出の空間が一国の経済発展と直接に関わっているため、それは地政学の属性がある。まさに、気候変動の問題はすでに純粋な環境問題ではなく、各国の経済社会発展戦略と発展の道の選択、国際制度と規範およぶ国家間の協力と紛争に関わる「ハイレベルの問題」となる。各国は気候変動対策の規則をめぐり激しい政治的駆け引きを展開している。『京都議定書』交渉の閉幕に従って、中国は気候変動国際交渉の中で注目する焦点となり、中国の地位向上はその気候変動国際交渉における発言権を増大させ、疑いもなく、これは中国に絶好のチャンスを提供し、中国はこの機会を十分に利用するべく、将来の気候変動国際交渉枠組みの設立をいっそう自国の利益に合致するように努める。 

  まず、「共通ではあるが差異のある責任」という原則を支持し、ダーバンプラットフォームの交渉する指導的原則として、というのも「共通ではあるが差異のある責任」の原則の確立は発展途上国の福祉の実現を保証するためである。 気候変動国際交渉枠組みの変遷は「共通ではあるが差異のある責任」の原則が引き続き実施するのに対して挑戦をうち出したが、新たな枠組みが形成する過程の中でこの原則のやり方を全面的に否定するを企ては不可能であり、中国は自国を発展途上国としての利益を守ろうとすれば、最も重要なのはこの原則を将来の気候変動国際交渉の中で引き続き遵守されるよう確保しなければならない。その次、2020年以降、国際気候変動対応枠組み条約の法的地位はダーバンプラットフォームの下における重要な討議テーマである、『公約』の法的地位を擁護し、「すべての締結国が同じ法律的責任を受けもつことに反対」すること、これは中国に対して重要な意味がある。「締結国に対して対等的な法的拘束力がある協議文書の成立は、中国が先進国と同じ排出削減責任を受けもつことを意味するだけでなく、中国の国家利益をひどく損うとともに、気候変動国際交渉の公正原則と各国の能力に応ずる原則に違反している。最後に、「バリの行動計画は5年間にわたって頻繁に交渉をおこない、『京都議定書』の第2約束期間、緩和、適応、資金、技術などの問題において、関連の国際協力仕組み」が形成され、これらの「2トラック制」の下で形成された枠組みづくりそのものは発展途上国の利益を保護するものである。先進国は自国の利益の考慮から、一方ではこれらの枠組みをこれ以上に整えようとしたくないし、他方ではAWG-KPとAWG-LCA2つの枠組みの下で完成していない内容を、ダーバンプラットフォームの下で引き続き検討すると主張している。したがって、将来に気候変動国際交渉枠組みの確立過程において、中国は元の協力仕組みを完備すべく推進するとともに、先進国がダーバンプラットフォームを利用し既存の成果を見直すことを防がなければならず、バリ島交渉で付与され、形成された国際協力基本枠組みを積極的に擁護すべきである。 

  構成主義の理論は次のように主張し、すべての国家は同時に多数の位置づけがあることができ、すべての位置づけにより異なる行動のシナリオが出て、具体的な環境・背景の下で、はじめて相応する個別な位置づけは顕在化される。気候変動国際交渉枠組みの変化は長期にわたる過程であり、それが中国の位置づけの調整に対する影響が簡単に終えない。 気候変動国際交渉の中で、一方では、中国は自国の実力を活かして発言権を獲得するよう努め、気候変動対策での中の積極性と主動性を強め、着実に措置を取って気候環境を改善し、国家の影響力を向上させる。他方で、国家利益と世界利益のバランスが取れるよう積極的に求めるべく、つまり国家の利益と発展途上国の利益を擁護するよう努力するだけでなく、先進国にもっと多くの責任を引き受けるように促すべきである。同時に、新興国家と責任者をもつ大国として、世界の利益を実現する上で必要な貢献をしなければならない。 ダーバンプラットフォームの下での気候変動国際交渉枠組みの変化が中国にとってチャンスであるとともに挑戦でもあり、中国は将来の気候変動国際交渉の中で自国の位置づけによる影響をはっきり知っておき、チャンスをとらえて、挑戦を迎えるべきである。 

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