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社会建設領域における法律制度構築の強化

発表時間:2014-12-24 | 字体拡大 | 字体縮小

著者:李強 | 出所:『求是』2014年23期

 社会保障と民生の改善を加速させ、社会のガバナンス体制の革新を推進し、法律制度の構築を促進することは、現在と今後のある時期において、立法における重要な領域の一つである。中国共産党第十八回四中全会においては、社会主義法制国家の構築という全局から、公共サービス領域の各方面にわたる法律法則の改善、社会組織立法の強化、コミュニティ修正法の制定、国家安全保障建設の快速などについて、具体的な要求が発表された。我々はたゆまぬ学習を通して、理解を深め、社会建設領域における法律制度構築の強化をめぐる各項目を着実に実行すべきである。

 一.公共サービス領域、とくに、民生領域における法律法則の改善

 公共サービスをうけるのは、市民の基本的な権利であり、それを提供するのは、政府の基本的な責任である。教育、雇用、収入の分配、社会保障、医療衛生、食料安全保障、貧困緩和、チャリティー、社会支援、女性・子供・高齢者・障害者の正当な権利と利益の保護のような公共サービスは、民生の保障と改善にかかわる重要な領域である。そのため、発展段階の変化によって、立法をタイムリーに強化し、関連する法律法則を改善し、すべての市民が経済社会の発展レベルにふさわしい公共サービスを受けられるように確保し、発展の成果をより多く、より公平に市民にもたらせるように、常に努力せざるを得ない。

 共産党と国家は、昔から教育、雇用、収入分配、社会保障、医療衛生、食料安全保障、貧困緩和、チャリティー、社会支援、女性・子供・高齢者・障害者の正当な権利と利益の保護などにかかわる立法を重視している。2013年年末までに、これらの分野において、現行法律を42条、行政法則を138条制定し、実施され、それぞれ現行法律と行政法則の17%と23%を占めており、比較的完備された公共サービス法律法規の体系が構築され、社会発展と民生改善を力強く促進した。現在、中国は、都市部と農村部の無料義務教育を全面的に普及させ、充実された雇用を実現させている。都市部から農村部までカバーする基本養老保険システム、基本医療保険システム、及び新型社会支援システムを打ち出している。食料安全保障は安定し、貧困緩和は大きな成果が得られ、チャリティー事業は急速に発展し、女性・子供・高齢者・障害者の正当な権利と利益の保障は強化されている。しかし、人々の「よりよい教育、より安定された雇用、より満足できる収入、より信頼できる社会保障、よりハイレベルな医療衛生サービス」という期待と要望に比べれば、わが国の教育、雇用、収入分配、社会保障、医療衛生、食料安全保障などの公共サービスの発展は、まだ比較的に立ち遅れている。そして、貧困緩和、チャリティー、社会支援、女性・子供・高齢者・障害者の正当な権利と利益の保障などの体制にかかわる機制がより建設する余地があり、関連する法律法令もより改善される必要がある。

 教育においては、全民的によりよい、より公平な教育が受けられることをめぐって、義務教育、職業支援教育、高等教育、及び学前教育、特殊教育、生涯教育などの分野における法律法規をさらに改善させ、総合的な教育改革を推し進め、人々に満足してもらう教育事業に努める。雇用においては、雇用の拡大と質の向上を達成することにめぐって、雇用の保障を改善し、起業のサポートをする法律法規の改善を図り、労働人口、とくに、就職困難な人の就職力を確実に高め、起業の環境を改善し、安定した雇用を促進する。収入分配においては、都市部住民と農村部住民の収入を増やし、所得の格差を縮め、所得分配制度の改善と実行をよりよく改善し、所得分配関係の法律法規を規範化させ、労働報酬の増加が労働効率の向上を反映でき、税務、社会保障、移転支出を主な手段とする再分配調整システムを整え、合理的且つ秩序ある収入分配構成を形成させる。社会保障においては、カバレッジと保障レベルの向上にめぐって、関連法律法規を改善し、都市部従業員の基本養老金、都市部と農村部住民の養老、都市部と農村部の基本医療保険、失業、作業傷害、出産などの保険制度を整え、より公平で持続可能な社会保障制度を確立する。

 医療衛生においては、「診療を受けるのは難しい、診療費が高い」を意味する「看病難、看病貴」の問題を解決することにめぐって、関連法律法規を改善し、医療保障、医療サービス、医薬品供給と政府監督システムなどを整え、公共衛生サービスを強化し、大衆医療保障レベルを高め、基本医療衛生資源の均衡的な配置を促し、人々がよりハイレベルの医療衛生サービスを受けられるように確保する。食料安全保障においては、食料安全保障のレベルを全面的に高め、食料安全監督管理システムをより改善し、食品生産の経営秩序を正し、企業主体責任に係る法律法規を着実に実施し、効果的且つ連続性のある食料安全法律法規体系を形成され、我が国の食料安全形勢の着実な改善を推進する。貧困緩和及び開発においては、生活困難者の脱貧困を加速し、貧困地域で豊かな社会作りをめぐって、特化された項目の貧困緩和、業界の貧困援助、社会の貧困援助などについての法律法規をさらに確立し、相対的な貧困を解決し、収入の格差を縮め、共同な裕福を実現させる。チャリティーにおいては、社会参与の拡大、寄付金の管理と使い道を正すことにめぐり、チャリティー事業の発展を促進できる法律法規の作製と実施を加速し、中国の優れた伝統文化と経済発展のレベルにふさわしいチャリティー事業を推し進め、政府支援、社会主催、民衆参加のような中国的特色のあるチャリティー事業システムを構築させる。社会支援においては、「生活のボトムラインを後押し、救急難、持続可能」にめぐって、関連法律法規をよりよく改善し、都市部住民と農村部住民の基本生活問題、特有問題、突発問題を「公開、公平、公正、タイムリー」に解決し、生活困難者の基本生活保障という安全網を法律の方式で作りあげる。女性・子供・高齢者・障害者の正当な権利と利益の確保においては、全面的に男女平等などの基本国策、児童優先の原則、高齢者の合法的正当な権利の保障、障害者の平等な社会生活参与と改革社会発展による成果のシェアなど、男女平等と児童優先の法律法規をよりよく改善し、高齢者権利と利益を保障する法律法規を整え、障害者の社会保障システムとサービス・システムを建設し、女性、子供、高齢者と障害者の正当な権利と利益を徹底的に守る。

 二.社会組織立法の強化

 社会組織は社会をコントロールし、管理する重要な主体であり、頼りである。様々な社会組織の健康的な発展を正し、導くことによって、業界協会・商会独自の役割の充分な発揮、政府のマクロコントロール、市場主体の平等な競争、業界協会・商会サービスの自律的で完全な体系の形成に資する。労働組合、共産主義青年団、婦人連盟などの民間団体、民間組織との間における橋掛けの役割を充分に発揮させ、民衆参政のルートを広げ、共産党の政権基礎を固め、広めることに資する。民間非企業など社会組織の専門性におけるメリットを十分に発揮し、公共サービス需要の表明、サービスの提供、監督評価というプロセスにおいて、各社会組織の役割を高め、公共サービスの拡大と適化に資する。は下部公務や福祉事業における都市部と農村部コミュニティのような自治組織の組織力と協調性を十分に発揮し、円滑且つ秩序のある要望表明、心理介入、紛争調停、権利保障のシステムを作り上げる。大衆は法律を基づき、社会組織を通して、自己管理、自己サービス、社会管理参与が実現できるような良好な社会作りに資する。そのため、社会組織の活力を活かし、政府と社会の関係を正しく対処し、政治と社会組織の分離をよりはやく実施し、社会組織に敵した公共サービスと解決すべき事項を担当させるようにすべきである。党の第18回4中全会の『決定』で明確に述べられているように、社会組織の立法に力を入れ、各社会組織の健康的な発展を正し、導くべきである。

 改革開放以来、我が国の社会組織は、著しい発展を遂げた。2013年年末までに、全国では各種社会組織の数が54万、従業人が1200万人を超えている。種類が揃え、レベルが異なり、カバーレッジが広いという社会組織の初歩的なシステムがすでに形成されており、経済成長と社会発展において、重要な役割を果たしている。現在の課題として、社会組織の育成が発展に欠けていること、規範化した管理が不足していること、一部の社会組織には参加条件が厳しく設けられていること、一部の社会組織の行政化が進み過ぎていること、現行の社会組織管理制度が経済成長社会発展のニーズに適していない矛盾が目立っていることなど挙げられる。したがって、社会組織の立法を加速させ、社会組織の健康的な発展を促進せざるをえない。

 社会組織管理制度を改革し、社会の力を社会自治、公共サービスに参与させるように奨励し、サポートするのは、社会組織立法の加速と社会自治の創新にかかわる重要な内容である。現在、さらに、将来のしばらくの期間において、社会組織立法を強化するには、以下の要点が挙げられる。1.全面的に各種の社会組織を行政機関から分離させることをめぐって、関連法律法規を設定し、政府が社会組織からの購入、社会組織への財政補助や税金優遇などのサポート政策を改善する。社会組織の権利と責任の明確化、法律に基づいた自治、役割の発揮を促す。2.業界協会の商会類、科学技術類、公益チャリティー類、都市部と農村部のコミュニティサービス類の社会組織を重点として育成し、そして優先的に発展させる。速やかに社会団体登録管理、民間非企業団体の登録管理、財団管理などの法律法規を改訂する。それによって、統一された登録、各自の責任分担、協調性の取れたチームワーク、レベル別の責任分担、法律に基づいた監督管理という社会組織管理体制の構築を加速し、こうした社会組織の速やかな発展を促進する。3.ボランティアサービス組織発展の支援にめぐって、関連する法律法規を作成し、修正する。ボランティア募集と登録を規範化させ、ボランティアサービスの記録制度を作り上げ、奨励体制を整え、ボランティアサービスを規範化、法則化された軌道に乗せる。4.社会組織管理の強化にめぐって、関連法律法規を作成し、社会組織内部における管理構造の改善を推し進める。法律監督、政府監督、社会監督と自己監督が互いに結びつけられた総合的な監督管理システムを構築し、法律に基づいた活動を行うように正し、導く。法律法規と体制メカニズムの更なる改善を通して、法律によって、社会管理と公共サービスに参与する社会組織の権利を保障する。政府機関との分離、権利と責任の明確、法律による自己管理という現代的社会組織体制を速やかに形成し、社会主義現代化建設中において、社会組織がより重要な役割を果たせるように促進する。在中している外国の非政府組織への管理を強め、合法的な活動が展開されるように導き、監督する。

 三.コミュニティ補正法の制定

 コミュニティ補正とは、非常に重要な非拘禁刑の執行制度の一つである。制御、保護観察、仮釈放、一時的な保護観察犯罪者などをコミュニティにおいて、関係社会団体、民間組織と社会ボランティアの支援により、判決、裁定、もしくは決まった期限内で、犯罪心理と悪い行為を専門的な国家機関によって改正させられ、社会復帰は順調に行けるように促進するという刑罰執行の活動である。コミュニティ補正制度は、処罰、補正、教育、支援を一つにして、我が国の社会主義刑罰執行制度の発展の印である。寛容と厳格が補い合う刑事政策が刑罰執行における重要な制度でり、教育と人間性の改造を重視する社会主義法治の良さが十分に反映されている。コミュニティ補正全面的な促進及び、補正制度の改善は、刑罰執行制度の改善、司法体制改革の推進をするための必要な要求であり、国家が人権の尊重と保障を重視することの現れであり、人権司法保障法律制度を整えるための内在的な要求であり、社会の調和と安定を維持し、平和たる中国発展を促進する緊急な要求でもある。中国共産党の第十八回三中全会の『決定』において、法律違反行為に対する処罰と補正の法律を改善し、コミュニティの補正制度を整えるようにと明確に述べられている。第十八回四中全会の『決定』では、コミュニティ補正法を制定しようと明確な要求が出されている。習近平総書記は、立法を速やかに推進し、事業体制のメカニズムを解明し、補正機関とチーム形成を加速し、コミュニティ補正のレベルを確実に向上させるようにと表明した。

 我が国のコミュニティ補正は2003年から北京、上海、浙江、江蘇などの6省(市)でモデルケースが設けられていた。2005年にはさらに範囲を広げ、2009年には全国での試行が始まった。この十数年の間、コミュニティ補正は整然とした発展が遂げた。全国2005年にはさらに範囲を広げ、2009年には全国での試行が始まった。この十数年の間、コミュニティ補正は、整然とした発展が遂げられ、全国各地で受け入れたコミュニティ補正の人数は、約185万人近く、コミュニティ補正を受け終えた人数は、約113万人を超えた。コミュニティ補正機関とチームの建設が強化され、各省(区、市)において、コミュニティ補正機関が普及されている。全国でコミュニティ補正従業員は約7万人以上、ボランティアは約63万人以上募集され、第一歩のコミュニティ補正法律制度が確立されている。2011年の『刑法改正案(8)』及び2012年に訂正された『刑事訴訟法』では、制御、保護観察、仮釈放、一時的な保護観察犯罪者に対して、法律に基づき、コミュニティ機関によってコミュニティ補正を実施すると決められている。これは、我が国のコミュニティ補正がすでに新たな発展段階に突入したことの反映である。

 コミュニティ補正法の制定、及びコミュニティ補正制度の充実は、目下の重要な急務である。正確且つ有効な刑罰実行、犯罪の減少または予防、社会安定の維持をコミュニティ補正法立法の目的とし、犯罪処罰と教育改正を統一させ、専門機関と社会の力の結合、監督管理と教育支援の結合をコミュニティ補正法立法の原則とする。受刑者を法律の守る国民に変えることをコミュニティ補正法立法の使命とし、コミュニティ補正体制の構築と改善、執行手順、補正措置、法律監督など、監督管理、教育補正、社会適応性支援をコミュニティ補正法立法の内容とする。コミュニティ補正の制度化、規範化、法治化を実現し、拘禁刑と非拘禁刑が調和の取れた刑罰執行システムを作り上げることによって、司法文明を促進する。実践において、コミュニティ補正制度を改善し続ける必要がある。よく見られる金銭と権利を利用して、法律から免れる問題点に対して、実体条件と手順規定の厳格化、責任の強化、司法腐敗の防止によって、この制度の積極的な役割を十分に発揮させる。

 四.全体的な国家安全保障観の貫き及び、国家安全法律制度体系の構築

 党の十八回大会以来、習近平総書記は、国家安全を守る大局から、全体的な国家安全保障観を創造的に打ち上げた。それは歴史的観点から、今まで国家安全維持の経験を深く取りまとめる一方、グローバルビジョン、戦略的思考から、現在我が国の安全保障が直面している新しい状況の特徴を科学的に分析した。これは重要な理論革新であり、国家安全に対する中国共産党の認識が歴史上において、新たなレベルに達していることを示し、新しい情勢において、国家安全保障を守るための科学的な指針である。

 全体的な国家安全保障観を貫くには、国家安全保障が国家の生存と発展のための最も重要な前提条件であり、国家運営と政治管理の最も重要なことであると理解し、把握しなければならない。現在、全世界で、異なる文明、異なるイデオロギー、異なる社会制度の競争が非常に激しく、テロリズム、分離主義、過激主義も台頭しつつあり、世界経済発展が安定しておらず、不確定要素が増えつつある。さらに、こうした様々な脅威の連動が効果を増して顕著になり、我が国の国家安全保障には、大きな試練となっている。我が国の国家安全保障は、これまでにない多様化を呈し、時間的空間的領域が歴史上のいかなる時代よりも広く、内部と外部の要素がいかなる時代よりも複雑であると言えよう。全体的な国家安全保障観を貫き、人民の安全をモットーとして、政治安全を基本として、経済安全を基礎として、軍事、文化、社会安全を保障として、国際安全保障の促進を頼りとして、中国の特色ある国家安全保障の道を開いていかなければならない。

 全体的な国家安全保障観を貫くには、まず、外部の安全と内部の安全を共に重視する必要がある。内部に対して、発展、改革、安定を求め、平安中国を構築し、外部に対して、平和、協力、ウィンウィン関係を求め、調和の取れた世界を作り上げる。つぎに、国土安全と国民安全を共に重視する必要がある。主権の独立と領土保全を確固として維持するし、国家安全保障は、すべてが人民のためであると同時に、すべてが人民を頼りにしなければならないため、大衆基礎をしっかり固めなければならない。また、伝統的な安全と非伝統的な安全を共に重視する必要がある。政治安全、国土安全、軍事安全、経済安全、文化安全、社会安全、科学技術安全、情報安全、生態安全、資源安全、核安全などを一体化とした国家安全体系を構築する。さらに、発展と安全を共に重視する必要がある。発展してからこそ、国家を豊かにし、軍事力を高めることができる。国家が豊かになり、軍事力が高められたら、安全が得られる。さいごに、自身安全と共同安全を共に重視する必要がある。運命共同体を構築し、ウィンウィンなる共同安全の目標に向かって進める。

 全体的な国家安全保障観を貫くには、国家安全法治の建設を加速しなければならない。反テロリズムの法律を速やかに制定し、反テロリズムのシステムを整え、反テロリズムの力を強化しなければならない。法律によって、暴力的なテロ活動を厳しく打撃し、と国内外の敵対勢力が民族問題を利用し、分離分裂を扇動することを取り締まらなければならない。原因管理、システム管理、総合管理、法律に基づいた管理にめぐって、いち早く食品医薬品安全の質を向上させ、环境污染の予防と対策、インタネット安全、安全生産、社会治安などの公共領域の立法を加速させ、源にある基礎的な事業を強化し、公共安全法治化を推進する。政治安全、国土安全、軍事安全、経済安全、文化安全、社会安全、科学技術安全、情報安全、生態安全、資源安全、核安全など一体化した国家安全体系を構築することにめぐって、関連分野の立法を強め、完備した国家安全法律制度体系を作り上げる。

(作者:浙江省人民政府省長)

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