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経済発展における構造調整の困難性に関心を寄せる

発表時間:2014-06-09 | 字体拡大 | 字体縮小

著者:徐佳賓 | 出所:光明日報

  産業経済の理論は、経済の高度成長は通常構造の高度化をもたらすことを表明し、経済成長と構造転換の間は相互に促進しあう関係と示している。しかし、2008年~2011年の間、わが国の経済は急速な成長を維持したが、産業構造は明らかな改善が見られていなかった。2012年度と2013年度のGDPの伸び率はただ7.8%と7.7%にとどまったが、第三次産業の発展は加速し始め、国内の産業構造はある程度レベルアップした。筆者は次のように考えており、経済成長と産業構造の転換の間は簡単な対応関係ではなく、両者の間は常に適応していない状態であり、したがってわが国の現実的な経済運営において、産業構造の調整はかなり大きな難しさに直面しているであろう、近い将来、既存の産業構造の経済成長に対する受容能力、経済成長の下振れにより産業構造の調整にもたらされるリスクおよび産業構造の調整のなかで現れている新型の産業内関係に関心を寄せなければならない。

  経済を持続的に成長するには、産業構造の受容能力に関心を寄せなければならない。

  経済発展の水準と産業構造の間に対応する関係があるが、現実的な経済成長において、この両者の間には絶対的な対応的関係ではなく、同じ経済発展段階において、経済発展の水準が産業構造の状況を上回っている国は一部あれば、経済発展の水準が産業構造の状況に立ち遅れている国は一部あるであろう。もちろん、経済発展の水準は結局は産業構造状況の間に相互に対応する関係の中へ戻る。これは、ある国の経済発展の水準はその国の産業構造の状況に対してある適応する区間があり、こうした区間には上限と下限がある。経済発展の水準が産業構造に対して適応する上限を上回れば、経済の伸び率は持続的に一時期の高い伸び率で続けば反落するようになるであろう。経済の発展水準が産業構造に適応する下限に遅れをとり、経済の伸び率は低い伸び率で続けばまた高く伸びるであろう。前の段階で経済の伸び率が自国の産業構造の受容レベルを超えれば、自国の産業構造を調整すべきであり、経済成長はすでに経済発展の潜在力を尽くしきれて、持続的に急成長した後必ず伸び率を下がると物語っている。自国の産業構造の受容レベルが後の段階の経済伸び率を十分に支えれば、自国の産業構造がすでに調整済みで、経済成長はまだ潜在力が発揮されていないし、経済伸び率はたとえ一時期の低伸び率を維持してからやはり高くなるに違いないことを物語っている。

  経済発展の水準は産業構造の受容できる上限を超えることは、実は経済の伸び率が経済発展の潜在力を超えることである。経済の発展を押し上げるそれぞれの産業が超負荷の状態におかれて、もともと経済成長を支える諸産業の要因が弱まり、経済成長を制約する構造的要因が増えつつあり、経済発展は全体として自ら規制態勢として現れるであろう。注意すべきは、経済発展の水準を簡単に既存の産業構造の受容できる区間内に戻すべきでなく、産業構造のパターン転換・高度化を通って経済の持続的発展を実現するようにすべきである。

  経済発展の中で構造調整を行うには、産業構造の内外の関係を深まなければならない。産業構造の内部のつながりの調整は各利益の主体の利益志向に影響されている。経済発展の比較的低い段階では、各利益の主体の経済的需要は比較的多いが、社会や文化、生態に対する要請が比較的少ないから、産業構造関係の調整はより多く経済的需要を足軸に行われている。したがって、この段階の産業構造の関係は比較的簡単明瞭である。経済発展の比較的高い段階では、各利益の主体の経済的需要は比較的に満されているが、社会や文化、生態に対する要請は比較的多くて、産業構造関係の調整はもっと多くの社会や文化、生態の需要を満すべきである。したがって、この段階の産業構造の関係は複雑で多様に見られている。

   産業構造の外部のつながりを調整する過程において、経済の発展は制度的条件の保障が必要とされている。各利益の主体は産業構造のパターン転換における利益志向は、かなりの程度国家の統治(ガバナンース)方式の影響を受けている。経済発展の比較的低い段階において、主として政府が各利益の主体による同質化される要求を代表しているが、したがって政府の利益志向は経済発展方式の選択をリードし、産業構造関係の調整はより多くコストno

  優位を主軸に行われ、権利の公平や機会の公平、規則の公平に対する要求が比較的より少なかったが、経済発展の比較的高い段階になれば、主として市場が各利益の主体による多様化される要求を代表していることから、産業構造の関係の調整はより多く効率優位の面で際立っており、権利の公平や機会の公平、規則の公平に対する要求が比較的多くなる。構造が変われば、体系内における利益の主体に対して異なる影響があるため、甚だしきに至っては利益の主体の間で衝突をもたらすのである。したがって、産業構造の調整の過程において、政府が産業構造の関係の変化に影響するイデオロギーや、道徳観念、政策・法規に対して効果的な制度枠組みを作らなければならない。

  産業構造の調整は経済成長の下ぶれリスクに関心を寄せなければならない。

  経済発展における構造の変化は、主として産業の交替を主導することにより実現されているのであり、経済発展の過程は新興・主導産業が絶えず交替する過程であれば、既存の主導産業の潜在力が絶えず釈放する過程でもある。こうした過程において、既存の主導産業は自発的に退出することなく、その産業的潜在力をすべて放出しなければならなず、産業内にある元の細分化した産業の成長が鈍化した後、新興の細分化した産業がそれに代わって成長し、それによって産業内部で成長の重点が移転し、既存の主導産業の引き続き成長を維持している。したがって、新興・主導産業は簡単に主導的地位を占めることなく、既存の主導産業と新興・主導産業の間はおのずから交替することなく、交替は既存の主導産業の伸びが明らかに下がる段階にしか現れない。こうした段階では、経済成長が相応して短期的に下がることが見られる。

  経済発展における構造関係は、主導産業と関連産業との関係の上で具現しているだけではなく、主導産業と産業体系全体の関係の上で具現している。主導産業の間の交替する過程は、実は新興・主導産業を主軸に再構築した産業体系が、既存の主導産業を主軸とする産業体系に取って代わる過程である。新興・主導産業は関連産業を促進する能力があるだけではなく、産業体系全体を促進する能力があり、こうした能力は全体として既存の主導産業の促進能力より優れているべきである。新興・主導産業は自らと関わりのある産業技術体系が既存の主導産業に取って代わるだけでなく、自らと関わりのある産業市場システムを以って既存の主導産業に取って代わることとなるのである。したがって、これは産業能力は新興・主導産業と既存の主導産業の間の代替であり、新興・主導産業の能力体系が全体として既存の主導産業より優れるようにならなければ、こうした代替を実現することができない。こうした代替が、通常は既存の主導産業の技術能力と市場競争力が衰えている時期に現れ、産業構造のパターン転換・高度化の中で経済成長が短期的に緩めることが見られる。

  産業体系の再構築は構造の内生的新型関係に関心を寄せるべきである。

  新興・主導産業の関連産業体系が新興産業体系に取って代わる過程は、新興・主導産業を主軸に産業間の関連方式を再構築する過程でもある。これは長期的過程であり、再構築する産業体系の中へ新興産業が溶け込まなければならないだけではなく、再構築する産業体系の中へ在来産業もが溶け込まなければならない。その上新興産業と在来産業が効果的な相互促進をするよう望んでいる。新型産業体系が築き上げる過程において、新興・主導産業と関連する産業の間の生産的関連により、既存の産業間の消費レベルを改め、つまり、一部の産業に対する消費の需要が幾らか強められるが、他の一部の産業に対する消費の需要が幾らか下がるわけである。新興・主導産業と関連する産業間の技術的関連により、既存の産業間の技術・工程への要求を改め、一部の産業の技術性能をある程度向上させ、他の一部の産業の技術性能をある程度止揚させている。新興・主導産業と関連産業の間の経済的関連は、既存の産業間の価値を実現する度合いを改め、つまり一部の産業の経済的価値をある程度向上させ、他の一部の産業の経済的価値はある程度下がる。

  こうした過程における産業構造調整の難しさは次のようところに見られ、新興産業は新型産業体系を築き上げるにあたり、相応する社会・経済制度の保障が必要とされている。こうした社会・経済制度は産業の資産設備がいち早く更新できることを保証するだけではなく、産業の職員の資質が絶えず向上することを保証しなければならない。産業構造調整の過程において、資本諸要素の生産性の向上を実現するだけではなく、労働諸要素の生産性向上を実現しなければならない。前者は自主イノベーションと倣いに導入した制度デザインに関わっており、後者は基礎教育と技能教育の制度枠組みに関わっている。産業構造調整の中で労働諸要素と資本諸要素のトータルな生産性を高めなければ、経済発展の過程において全要素の生産性向上を実現することができない。

  中国の産業の構造調整の難しさはまた中国の産業体系は重層性にある。産業体系の中で異なる技術レベルの在来産業と新興産業が共にあり、それぞれに相応する細分化した市場ニーズがある。こうした産業体系の重層性は、それぞれの地区において同じ産業技術レベルの相違性に見られるだけでなく、同じ地区の異なる産業間の技術レベルの相違性が見られている。これらの相違は地区間、産業間の経済発展にアンバランスをもたらした。つまり、ある地域の産業体系において新興産業は強大な促進力を果たし、その他の地域の産業体系において在来産業は広い市場が開かれている。したがって、新興産業と在来産業はわが国の産業体系全体においてともに両立する業態が見られ、新興産業による在来産業への改造はわが国の産業構造調整においてかなり大きなウェートを占めているであろう。

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