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習近平主席の国連生物多様性サミットでの演説全文

発表時間:2020-10-09 | 字体拡大 | 字体縮小

著者:習近平 | 出所:http://jp.china-embassy.org/jpn/zgyw/t1822200.htm

 

習近平主席の国連生物多様性サミットでの演説全文

2020/09/30

 中国の習近平国家主席は30日、国連生物多様性サミットでビデオを通じ重要演説を行った。全文次の通り。

 議長

 同僚の皆さん

 国連創設75周年を迎え、各国が新型コロナウイルス肺炎感染症と闘い、経済の質の高い回復を図ることに尽力しているこの特別な時に、国連が生物多様性サミットを開催し、生物多様性の保護と持続可能な発展の促進という重大な課題を皆が共に話し合うことには現実的かつ深遠な意義がある。

 中国は来年、昆明で「生物多様性条約」第15回締約国会議(COP15)を開催し、各国とグローバル生物多様性ガバナンスの新戦略を話し合う。

 現在、世界中で種の絶滅が加速し続け、生物多様性の喪失と生態系の後退が人類の生存と発展にとって重大なリスクとなっている。新型コロナウイルス肺炎感染症がわれわれに教えているように、人と自然は運命共同体である。われわれは心を一つに協力し、行動を急ぎ、発展する中で保護し、保護する中で発展し、万物が調和する美しいふるさとを共に築かなければならない。私は次のように提案する。

 第1、エコ文明を堅持し、美しい世界を築く原動力を増強する。生物多様性は人類の福祉に関わり、人類が生存と発展で依拠する重要な基礎である。工業文明は巨大な物質的富を創造したが、生物多様性の喪失と環境破壊の生態危機ももたらした。生態の繁栄はすなわち文明の繁栄である。われわれは人類文明に対し責任を負う高みに立ち、自然を尊重し、自然に順応し、自然を保護し、人と自然が調和し、共生する道を模索し、経済発展と生態保護の調和統一を促し、繁栄し、清潔で、美しい世界を共に築かなければならない。

 第2、多国間主義を堅持し、世界の環境ガバナンスの力を結集する。国連創設以来、国際社会はグローバル環境ガバナンスを積極的に推進している。「生物多様性条約」、「国連気候変動枠組み条約」とその「パリ協定」など国際条約は環境ガバナンスに関わる法的基礎であり、多国間協力の重要な成果でもあり、各国の幅広い支持と参加を得ている。世界の環境リスク挑戦〈試練〉を前にして、各国は同舟相救う運命共同体であり、一国主義は人心を得ず、手を携えて協力することが正しい道である。われわれは国連を核心とする国際体系を断固守り、国際ルールの尊厳と権威を守り、グローバル環境ガバナンスのレベルを高めなければならない。

 第3、グリーン〈環境配慮型〉発展を維持し、ポストコロナの経済の質の高い回復活力を育てる。新型コロナウイルス肺炎感染症がグローバル経済社会発展に全面的衝撃をもたらしており、われわれは将来を見据え、ぶれることなく、グリーン、包摂、持続可能な発展を堅持しなければならない。国連が発表した「持続可能な開発のための2030アジェンダ」は各国の発展方向を指し示した。生物多様性は持続可能な発展の基礎であるだけでなく、目標であり、手段である。われわれは自然の道で万物の生を養い、自然保護の中から発展のチャンスを探し出し、生態環境保護と経済の質の高い発展のウィンウィンを実現しなければならない。

 第4、責任感を強め、環境面の試練に対応する行動力を高める。先進国と発展途上国は異なる発展段階にあり、環境問題での歴史的責任と現実的能力には差異がある。われわれは共通だが差異のある責任の原則を堅持し、公平、公正な恩恵共有を堅持し、発展途上国の資金、技術、能力作りの面の関心に配慮しなければならない。われわれは約束を確実に実行に移し、目標の実現に力を入れ、生物多様性を喪失から有効に取り戻し、ふるさとである地球を共同で守らなければならない。

 議長

 「エコ文明:地球生命共同体を共に築く」は来年の昆明会議のテーマであり、また人類の未来に贈る素晴らしい言葉でもある。昆明会議のホスト国として中国は生物多様性ガバナンスとエコ文明建設の経験を各国と共有することを願っている。

 ―中国はエコ文明の理念で発展を導く。道法自然〈道は自然に法る〉、天人合一〈天と人は一体〉という中国の伝統的知恵から革新〈イノベーション〉、協調、グリーン〈環境配慮〉、オープン、共有の新たな発展理念まで、中国はエコ文明建設を際立った位置に据え、中国の経済社会発展の各方面と全過程に組み込み、人と自然が調和、共生する近代化を努力して築く。

 ―中国は強力な政策行動を取る。中国は山河森林田畑湖沼草原生命共同体を堅持し、協力して生物多様性ガバナンスを推進する。国の生物多様性保護立法のペースを速め、生態保護のレッドラインを定め、国立公園体系を築き、生物多様性保護の重大プロジェクトを実施し、社会の参加と大衆の意識を高める。過去10年間、森林資源の増加面積は7000万を超え、世界第1位である。長年にわたり、大規模な砂地化、砂漠化対策を進め、湿地を有効に保護、修復し、生物遺伝資源の収集保存量が世界トップである。陸地生態系類型の90%と重点野生動物個体群の85%が有効に保護されている。

 ―中国はグローバル環境ガバナンスに積極的に参加している。中国は気候変動、生物多様性など環境に関する条約の義務を確実に果たし、2020年の気候変動対応と自然保護区設置の目標を繰り上げて達成した。世界最大の発展途上国として、われわれはまた中国の発展レベルに見合った国際的責任を担い、グローバル環境ガバナンスに貢献する用意がある。中国は人類運命共同体の理念を堅持し、苦しい卓絶した努力を続け、国の自主的貢献度を高め、より強力な政策と措置を取り、二酸化炭素排出について2030年までにピークに持っていくことを目指し、2060年までにカーボンニュートラル〈炭素中立〉を実現することを目指して努力し、気候変動対応「パリ協定」の目標実現のため、より大きな努力と貢献をする。

 議長

 「山は土石が積もって高くなり、沢は水がたまって長くなる」。生物多様性の保護を強化し、グローバル環境ガバナンスを推進するには各国の粘り強い努力が必要である。私は来年、皆さんが春城と呼ばれる美しい昆明に集まり、世界の生物多様性保護の大計を話し合うことを歓迎する。全面的にバランスがとれ、力強い、実行可能な行動の枠組みについて各国が合意することを期待する。今回のサミットから手を携えて出発し、心を一つに協力し、万物が調和する美しい世界を共に築こう。

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