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新常態下の中国の経済発展の七つの重要チャンス

発表時間:2015-04-20 | 出所:光明日報 | 字体拡大 | 字体縮小

編者付記 

  当面、中国の経済は新常態(ニューノーマル)に入った。どのように新常態を評価するか、新常態の下で、わが国の経済社会の発展はどんな挑戦に直面するか、またどんなチャンスを迎えるか、わが国の経済発展の新常態を理解するには、必ずわが国の経済発展の現在の新たな段階とその表した新特徴、必要とされる新たな改革なとを結び付けて理解しなければならない。全国人民代表大会・政治協商会議の期間、光明網(光明日報)は中国人民大学学長陳雨露、清華大学国情研究院院長胡鞍鋼、中国社会科学院副院長李揚など数名の有名な経済学者を招き経済の新常態を解読していただき、ネット上で熱烈な反響を呼び起こした。本紙編集部は今日からコラム「中国経済の新常態の専門家談話シリーズ」を開設し、続々と各位の経済学者のすばらしい発言を載せて、読者の要望にこたえる。 

  現在の中国経済は「新常態」に入り、経済成長はコントロールできる、比較的バランスのとれた運行区間にはいった。外需が軟調で内需が反落し、不動産の調整および深層の構造変動する力が包括的に働いた結果、経済の下振れる圧力が幾らか募っている。しかし、「新常態」はただ困難、挑戦とリスクに限ることではなく、新常態はわが国の発展が依然として大いにやることができるという重要な戦略的チャンス期にあるという判断を変えていない、変えたのは重要な戦略的チャンス期の内包と条件である。わが国の経済発展は全体として好調に向かうファンダメンタルズを変えていなかったし、変えたの経済発展の方式と経済構造である。したがって、中国経済の「新常態」は勃興する国がニューエコノミー体系を抱擁する広大な発展のチャンスを育んでいる。 

  1、大改革と大調整のチャンス。2008年の国際金融危機は世界経済の重大な構造的問題に直面することが浮き彫りになっただけではなく、世界経済構造の中で飾られていた中国の伝統的成長モデルの終焉を宣告した。高投資による高エネルギー消費・高汚染、収入分配格差にもたらした社会経済の衝突および過度統制による革新不足はすでに中国の国家の富強、人民の富裕化と民族の復興への障害物となった。人民は、大いに改革し、大いに調整すること、これが中国の社会・経済発展の基礎を再構築する唯一の選択だと深く認識した。こうした「大きな改革」と「大きな調整」の共通認識の形成は「新常態」が中国の経済の新ラウンドの発展への最大のプレゼントであり、世界的構造改革の大きなうねりの中で中国に良好なチャンス期を与えた。 

  2、大きな消費、大きな市場と「大国経済の効果」の構築によるチャンス。中国のGDPが確実に世界第二位につくとともに、その市場占有率と消費規模も大幅に上がり、中国の需要は世界の需要の最も重要な決定的な要因となり、「大国経済の効果」は全面的に現れ始めた。①、市場で全面的な規模的効果と範囲的効果が現れ、生産効率向上がは効果的に各種のコストの上昇を相殺して、中国の国際市場における分け前が減っていない。②、消費が増え始め、中国の消費規模は依然として年間13%増となれば、中国は「世界工場」から「国際市場」に転向し始める。③、中国の「世界工場」が中国の「国際市場」とドッキングするようになり、内外貿易の一体化効果の下で中国経済の安定性と世界経済の揺れ動きに抵抗する能力が大幅に上昇している。 

  3、「広々としたこと」と多元化した成長の極(ポール)の構築するチャンス。2014年の年末時点まで、中国の各種類の産業構造の指標はすでに中国経済がポスト工業化段階へ転化し始めることを示して、工業化の紅利(ボーナス)は減り始めた。しかし、必ず中国の経済の「広々としたこと」の厚さと幅を見て取らなければならず、つまり「長江デルタ」および「珠江デルタ」と「北京・天津地区」は全面的にサービス業による駆動へ転換し始めたが、広大な中西部と東北地区の工業化は依然として急速に発展する中期の段階にある。これは東部の産業の高度化のために有効な余地を提供しただけではなく、中西部の発展を加速するきっかけともなった。したがって、中国の産業の大掛かりな逓伝移転は中国の工業化の紅利の減少を遅らせただけではなく、多元化した成長の極(ポール)の構築によって中国経済の空間的配置が更に科学的なった。 

  4、「大きな人材戦略」と2目回の人口の紅利(ボーナス)のチャンス。ルイスの転換点の到来と高齢化社会が近づいて中国の伝統的人口の紅利が消え始めることを意味している。しかし、必ず注意すべきことは、現在の「職工募集難」と「人件費が高い」問題は主として農民工(出稼ぎ労働者)層にみられている。中国の就業の構造は「大卒生の就職難」と「農民工の不足」が共に見られている。毎年700数万の大卒者の圧力はすでに大学生の就業する初任給が農民工の平均賃金と等しくなり始めた。これはまさに中国が人口大国から人的資源の強国へ進む肝心なところであり、これは多くの高等教育を受けた人々がすでに中国産業の高度化のために大量の高素質、低コストの産業の予備役を準備したことを物語っている。大学生と人力資源を中核とする2回目の人口の紅利は農民工とローエンドの労働力を中核とする伝統の人口の紅利に取って代わり始めた。 

  5、「大革新」と技術の紅利の構築のチャンス。中国の新技術開発の発展する各類の指標を注意深く分析すれば、われわれは、粗放な発展モデルが終えるとともに、中国の革新による発展のモデルはすでに頭角をあらわしていることを発見した。①、特許出願件数が大幅に増加し、2013年、に257.7万に達し、15.9%増で、世界総計の32.1%を占め、世界一にランクした。②、研究開発(R&D)経費の支出は低レベルの閥値を突破し、2014年、GDPの2.09%に達し、12.4%伸び、高速度、中等の強さの段階に入った。③、技術市場の活発度が大幅に上がり、2013年、技術市場の取引額は7469億元、16%伸びた。④、ハイテク製品の輸出は大幅に増加し、総額は6603億ドルに達し、輸出総額の30%を占めていた。⑤、2013年、国外で発表した科学技術論文がすでに30万編近くなり、世界科学技術論文の大国の行列に仲間入りした。⑥、中国¥はが世界の最も大きな科学技術研究者陣を持っている。上述したこれらのパラメーターは、更に科学技術体制の改革を行いさえすれば、各種の創業・革新活動を励まし、中国の新技術のイノベーションの紅利は必ず逐次実現するであろう。「中国製造」は「中国イノベーション」へパターン転換し、労働力集約型制造業は知識集約型産業へ移行する。 

  6、「大いに高度化」とアップグレード版の中国経済の構築のチャンス。市場、技術、人力などの多方面の作用により、中国経済は全面的にアップグレードする形勢が現れ始めた。1、人当たりのGDPが8000ドル近くになると、消費が大幅に向上し始め、過去30年以来の衣・食・住・交通を主とした工業化の消費からハイエンド製品とサービス消費を主としたポスト工業化消費へな転向し始めた。2、産業は需要の牽引により、大幅に制造業からサービス業へ転向し、労働集約型産業から知識・技術集約型産業へ転向し始めた。中国のアップグレード版経済の雛形ははっきりと見え始めた。 

  7、「全面的な開放」と中国経済のグローバル的配置のチャンス。中国の経済実力の全面的な向上および2008年国際金融危機による世界経済構造の変化が中国にかつてなかった全面的な開放とグローバル的に配置するチャンスを与。①、中国が「商品輸出時代」からよりハイレベルの「資本輸出時代」へ転換し始め、海外での買収合併(M&A)がめざましく発展し、その平均伸び率は30%を上回り、対外投資の総量は2014年、すでに1000億ドルを突破した。②、地域的自由貿易区の構築は中国の開放によるなプレート効果を全面的に強化した。③、「1ベルト・1ロード」を中核として中国の空間戦略と開放戦略を全面的にドッキングするとともに、相互連結で中国の新たな国際協力構造を築き上げている④、ブリックス(BRICs)開発銀行、アジアインフラ投資銀行、シルク・ロードの基金などの国際金融機関の立ち上げは、欧米による統一の国際金融構造を打ち破た。これらの開拓は効果的に中国の資源配置の余地と収益モデルを拡張し、必ず中国の発展を新しい段階にもたらすにちがいない。 

  当然ながら、上述の七大チャンスを確実に把握し、各種の戦略的チャンスを真に経済成長と発展へ転化するには、われわれは効果的に「新常態」の直面する各種の課題と挑戦に効果的に対応するだけでなく、全面的な改革深化を踏まえて新ラウンドの経済発展に適応する制度システムを構築しなければならない。 

  (作者、中国人民大学学長)