2017年『中国児童発展綱要(2011-2020年)』統計監視測定報告

出所:国家統計局 2018-11-09 | | 発表時間:2019-01-30

  

  国家統計局 2018年10月

  

    『中国児童発展綱要(2011-2020)』(以下は『綱要』と略称する)の実施過程を全面的に反映するために、国家統計局は関連機構の統計データ資料に従って、『綱要』が健康、教育、福祉、社会環境と法律保護という五つの分野における2017年の実施状況を総合的に分析した。その結果、『綱要』の実施が全体的に順調に進み、前もって目標を実現した指標が数多くある一方、一部の分野では児童権益保障作業には重視、強化されるところがあることが分かった。

  一、『綱要』各分野の実施状況

  (一)児童と健康。

  1.児童生命の質は着実に向上した。新生児の死亡率と五歳未満の子供の死亡率は低下し続けた。 2017年の新生児死亡率は6.8‰、五歳未満の児童の死亡率は9.1‰、それぞれ2010年を6.3‰、7.3‰下回り、いずれも綱要の目標を期限前に達成した。

  2.児童の健康状態は良好だ。2017年、児童の低出生体重の発生率は2.88%、『綱要』の目標を1.12ポイント下回った。 国家は母乳育児を提唱している。0-6月の純母乳育児率は75.4%に達し、『綱要』の50%の目標を大幅に超えた。五歳未満の児童低体重率は1.4%、五歳未満の児童貧血罹患率は5.4%、いずれも綱要の目標を期限前に達成した。

  3.児童免疫計画接種率は比較的に高いレベルを維持した。2017年のBCGワクチン及びポリオワクチンなどの国家免疫計画ワクチンの接種率は99%以上を維持し、綱要の目標を期限前に達成した。3歳以下の児童システム管理率は91.1%、7歳以下の児童保健管理率は92.6%、それぞれ2010年を9.6ポイント、9.2ポイント上回った。

  4.児童傷害死亡率は低下し続けた。2017年、18歳未満の児童傷害死亡率は13.18/10万、2010年を10万分の9.23下回り、綱要の目標を期限前に達成した。

  (二)児童と教育。

  1.幼児教育が優先的に発展された。2017年、全国財政性教育費の幼児教育費経費の割合は4.6%に達し、前年を0.4ポイント上回った。2017年、全国には幼稚園が25.5万ヵ所あった。そのうち、都市部公立幼稚園は1.83万ヵ所、農村部公立幼稚園は7.63万ヵ所、それぞれ2010年を69.5%、91.6%、97.7%上回った。全国で幼児教育の専任教師は243.2万人、幼児教育の在校生は4600.1万人、2010年を112.6%と54.5%上回った。全国幼児教育の純就学率は79.6%、2010年より23ポイント上昇し、『綱要』の目標を9.6ポイント上回った。

  2.義務教育の普及程度は向上し続けた。2017年、九年制義務教育の鞏固率(鞏固率=卒業者数÷入学者数x100%)は93.8%に達し、2010年より2.7ポイント上昇し、『綱要』の95%の目標により近づいた。九年制義務教育人口カバー率は100%、中学校段階の純就学率は100%、小学校学齢児童の純就学率は99.9%に達した。

  3.特殊教育が急速に発展した。2017年、全国には特殊教育学校が2107ヵ所あり、特殊教育専任教師が5.6万人、2010年を401ヵ所、1.6万人上回り、23.5%増と41.2%増となった。特殊教育の新入生は11万1000人、在校生は57.9万人、2010年を70.9%、36%上回った。全国義務制教育段階の障害児童の在校生は56.9万人、2010年比36.7%増となった。

  4.高校段階の教育は推進されつつあった。2017年、全国高校段階の純就学率は88.3%に達し、 2010年より5.8ポイント上昇し、『綱要』の90%の目標により近づいた。全国一般高校の専任教師は177.4万人、2010年に比べ25.6万人増加、16.8%上昇した。2017年、全国一般高校と中等职业教育の学生一人あたりの公共予算教育事業費は2010年より2.1倍、1.7倍、学生一人あたりの一般公共予算公用経費は2.2倍、2.3倍上昇した。

  (三)児童と福祉。

  1.児童保護機関数は増加した。2017年、全国の児童養護支援サービス機関は663ヵ所に達した。そのうち、児童福祉機関は469ヵ所、未成年者保護センターは194ヵ所、それぞれ2010年より134ヵ所、49ヵ所上昇した。全国の児童養護救助サービス機関のベッド数は10.3万枚、2010年より4.8万枚増加し、87.3%上昇した。

  2.孤児の数は減り続けた。孤児の数は5年連続で減少した。2017年、全国の孤児数は41万人、前年より5.1万人減少した。そのうち、家庭に養子縁組された孤児は1.9万人、孤児総人数の4.6%を占めた。全国養子縁組機関は10.6万人の孤児を収容、扶養した。そのうち、児童福祉機関は5.9万人の孤児を収容、扶養した。

  3.障害児向けの専門的なリハビリサービス能力は向上した。国家の『「十三五」障害者の小康プロセスの加速にかんする計画綱要』と『障害者リハビリサービス「十三五」実施方案』を着実に実施し、障害者リハビリシステムをさらに改善し、障害児のリハビリに強固な保障を提供した。2017年、全国では障害児童リハビリサービスを展開する機構は8334ヵ所、前年から476ヵ所増加し、14.1万人の0−6歳の障害児は基本的なリハビリサービスを受けた。

  (四)児童と環境。

  1.子供の生活環境は絶えず改善されたあ。国家は環境管理を強化し、環境の質が明らかに改善された。2017年、中国の環境汚染対策投資総額は9539億元、2010年の1.3倍だった。都市部の1人当たりの公共緑地面積は14平方メートル、2010年より2.8平方メートル増加した。2010年に比べ、都市部の緑化カバー率は40.9%、 2.3ポイント上昇した。都市汚水処理率は94.5%、12.2ポイント上昇した。都市部の生ごみ無害化処理率は97.7%、19.8ポイント上昇した。農村部集中式給水受益人口の割合は85%に達し、27ポイント上昇した。農村部衛生トイレ普及率は81.8%に達し、14.4ポイント上昇した。美しい中国の建設が新たな歩みを踏み出し、子供の健康と成長に環境保障を提供した。

  2.児童社会の環境は引き続き最適化された。コミュニティ資源を整合させ、児童活動の場所を建設し、児童社会仕事チームの建設を強化した。2017年、全国の児童センターは18.5万ヵ所、前年比0.9万ヵ所上昇した。基層組織のうち、ライセンスを持つ専門的な介護福祉士は3.8万人、2010年の4.2倍となった。

  3.児童文化商品と活動場所が豊富になった。2017年、全国には児童雑誌が211種あり、児童雑誌が4.5億冊出版され、児童図書が4.2万種あり、児童図書が8.2億冊が出版された。出版量はそれぞれ2010年の1.9倍と2.3倍だった。全国には公共図書館が3166ヵ所あり、9999.6万冊の児童文献を所蔵している。少児図書館が122ヵ所あり、4368.5万冊の本を所蔵し、2010年の2倍になった。全国の子供向けのラジオ、テレビ番組、アニメ放送時間はそれぞれ25万時間、57.1万時間、36.3万時間だった。2017年、全国で博物館を見学した未成年者数は延べ2.62億人、2010年の2.3倍となった。また、科学技術感を見学した未成年者数は延べ3523万人、前年比22.2%増となった。

  (五)児童と法律保護。

  1.児童権益保障法システムが日増しに改善された。2017年、『中華人民共和国民法総則』が正式に実施され、その中、未成年者の民事権利義務を規範化し、保障する条項が数多くある。『最高人民法院による婦女誘拐犯罪事件の審理における法律適用の若干問題についての解釈』が実施された。数多くの措置を講じて、婦女・児童犯罪を抑制するために力強い保障を提供した。

  2.児童に対する違法犯罪の取り締まりが顕著だった。国の反誘拐行動計画を実行し、『インターネット+誘拐』の時代要求に適応するために、公安部児童失踪情報緊急発表プラットフォームは改善され、 中央人民放送局、国家緊急放送センター、テンセントニュースクライアントを始めとする複数のメディアと共に情報発信ルートと範囲をさらに拡大した。プラットフォームは合計で1317人の児童失踪情報を発表し、児童を1274名見つけた。2017年、全国では児童誘拐事件を546件摘発した。

  3.児童法律援助の受益範囲が拡大した。両弁公庁に公表された『法律援助制度の整備に関する意見』をさらに貫き、実施し、都市・農村をカバーする公共法律サービス体系の構築を推進し、法律援助を政府が基本公共サービスを提供する重要な手段とした。民衆が公共法律サービスを受けやすいように、12348法律サービスホットラインの建設を強化した。2017年、全国で法律機関の援助を受けた未成年者の人数は延べ14.5万人、2010年より延べ5.7万人増加し、65.4%上昇した。

  4.未成年者の犯罪率は効果的にコントロールされた。全国未成年者の犯罪者数、犯罪率、青少年の犯罪者の割合は引き続き低下した。2017年、全国未成年者の犯罪者数は32778人、2010年より35420人減少し、51.9%低下した。未成年者の犯罪者数が同期犯罪者数に占める割合は2.58%、2010年を4.2ポイント下回った。青少年犯罪者数が犯罪者全員に占める割合は19.3%、2010年を16.6ポイント下回った。

  二、『綱要』の実施における主な問題

  (一)「入園難」問題は緩和され、品質向上は期待され

  2017年、全国財政性教育経費のうち、学前教育費が占める割合は前年より0.4ポイント上昇し、学前教育への投資がさらに増加した。統計機構が全国13省・市を対象に行った調査結果からも次のようことが分かった。学前教育への投資が増加し、「入園難」問題が緩和された。しかし、「優秀な幼稚園に入りにくい」問題は依然として際立ち、子供が入園する幼稚園の品質、教師の素質、教師の職業技能及び学前良質な教育資源の増加などについて、保護者はより高い要求を出した。

  (二)児童健康状況は依然として問題とチャレンジに直面

  近年、中国の児童栄養状況は顕著に改善された。『綱要』が実施されて以来、児童低出生体重の発生率は常に4%の監視目標を下回り、5歳未満の児童の貧血罹患率は12%の監視目標をもはるかに下回った。しかし、2017年のこの二つの指標はそれぞれ前年より0.15ポイント、0.64ポイント上昇したため、重視すべきだ。

  (三)出生性比率は高い

  『綱要』が実施されて以来、出生性比率は引き続き低下してきたが、全体的には高い。2017年、中国の出生性比率は111.9(女性を100とし)、依然として国際標準の上限を上回っている。

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